1964年の東京オリンピックを契機に建設された、日本国内最大級の屋内体育館
予算も工期も乏しい中、困難なミッションに挑んだ建築家・丹下健三と建築構造学者・坪井善勝
当時一部区間の廃止が進められていた都電の敷石をいただきプロムナードに使用するなど
予算が少ない分アイデアで勝負していた

建築家・丹下健三氏による吊り屋根構造は、当時としては画期的で、その後の体育館建築に大きな影響を与えた
直径115m、高さ20mの鉄骨製のアーチを4本組んで支柱とすることで、柱のない広大な空間になっている
メインケーブルは37本が２セット1350tの力で支えている
ケーブルを使用することで輸送コストも削減していた

この美しいカーブを描く吊り屋根は、前代未聞の飛翔感と観客と選手が一体となる音響効果を実現した。
さらに軽量でありながら強度も兼ね備えているという特徴がある
そのため、大規模な空間を支えるのに最適であり、その後多くの体育館やイベントホールなどで採用されていいる
また、自然光を取り入れる設計で屋根の一部が透明素材で覆われているため、自然光が差し込み、明るく開放的な空間となっている

4000㎡のアリーナは、バレーボール、バスケットボール、テニス、ハンドボールなど、様々なスポーツ競技に対応
また、コンサート、イベント、展示会など、スポーツ以外の用途にも広く利用されている
可動式の観客席は最大12,898席まで収容可能で、様々な規模のイベントに対応している

渋谷のランドマーク的な存在であり、国内外から多くの観光客が訪れている
また、テレビや映画などの撮影にもよく使われるなど、日本の文化を象徴する施設としても知られている