その雄大な姿から「東洋のナイアガラ」と称される日本を代表する滝の一つ
高さ7メートル、幅30メートルもの岩盤が割れ、水が勢いよく流れ落ちる様は、見る者を圧倒する。
まるで岩盤が吹き割られているかのような豪快な水しぶきは、自然の力強さを肌で感じさせてくれる。
特に新緑や紅葉の季節には、周囲の景色と一体となり、より一層美しいコントラストを生み出す。
河床の岩盤が侵食され、多数の割れ目を生じ、その中の大きく割れたところが滝となった。
また、吹割の滝は、その成り立ちから学術的にも貴重な存在。
水の侵食によってできた滝は、地質学的な研究対象としても注目されている。
周辺には様々な種類の植物が生息しており、豊かな生態系を育んでいる。

400年以上の歴史を持つ温泉街のシンボル
長篠の戦いの翌年、天正4年（1576）に形成されたとされている。
これは、日本の温泉都市計画の第一号と言えるもので、当時の温泉開発における先進的な取り組みがうかがえる。
現在の石段は昭和55年から5年をかけて大改修されたもので、みかげ石が敷かれている。
2010年には、1年365日賑わうようにとの願いを込め、北側に石段を追加して365段とした。
温泉水が流れる「湯滝」や広場も設けられ、より一層魅力的な空間へと生まれ変わった。
石段を歩けば、両脇に温泉旅館や土産物屋、射的などの遊戯場などが並び、湯煙が立ち込める温泉情緒あふれる風景が広がる。
特に夕暮れ時は、石段が幻想的な雰囲気に包まれ、訪れる人を魅了している。
石段街には、多くの文人墨客が訪れ、徳冨蘆花の小説「不如帰」の舞台にもなった。
与謝野晶子の詩「伊香保の街」が刻まれた石段もあり、歴史と文化が深く根付いた場所であることを物語っている。
石段を登った先には、伊香保神社がある。