【静岡】熱海「ホテル ニューアカオ」

熱海にあるホテルニューアカオは、相模灘に面した景勝地錦ヶ浦の断崖絶壁にそびえ立つ、白亜の建物が印象的な温泉リゾートです。昭和の時代、団体旅行や新婚旅行のメッカとして賑わった熱海のシンボル的な存在として、1973年（昭和48年）に開業しました。建物を海に迫り出すように建てるという、当時としては非常に珍しく壮大な構想を実現するため、国内有数の設計チームが携わり、数万本のピアノ線を基礎岩盤に固定する「PSアンカー工法」という特殊な工法を用いて建設許可を得たという歴史があります。施設の老朽化やコロナ禍の影響で一時は営業を終えましたが、2022年（令和4年）に事業が譲渡され、リノベーションを経て2023年（令和5年）7月にオーシャン・ウイング館などが営業を再開し、再び熱海を代表するランドマークとして多くの旅人たちを迎えています。その再生プロジェクトでは、建物の持つ50年の歴史と「昭和レトロ」な雰囲気を大切にしつつ、現代的な設備を取り入れたホテルづくりが進められました。

このホテルにしかない最大の特徴は、何と言ってもその唯一無二のロケーションと、地形を巧みに利用したダイナミックな建築美です。ホテルはオーシャン・ウイングとホライゾン・ウイングの2棟で構成されており、全350室の客室はすべてオーシャンビューで、目の前に広がる紺碧の海と水平線を堪能できます。特に、海食崖の岩場に立つオーシャン・ウイング館は、海に向かって羽ばたく白鳥を思わせる独特の佇まいで、その雄大な景色は圧巻です。館内には豪華絢爛なシャンデリアが輝くロビーや、ローマ宮殿をイメージして造られたという巨大なシアターレストランなど、当時の華やかな雰囲気を今に伝える空間が広がっています。また、敷地内の高台には、世界的建築家である隈研吾氏が設計を手がけたカフェCOEDA HOUSEがあり、樹齢800年の木材を積み上げた「一本の樹」のようなデザインが、広大な庭園の景観に見事に溶け込んでいます。

温泉施設も大変充実しており、海と一体化したようなインフィニティデザインの露天風呂スパリウムニシキは、青い海と空が溶け合うような絶景で知られています。ここでは、海のミネラルをたっぷりと含んだナトリウム・カルシウム塩化物泉の温泉を堪能できます。この温泉は美肌に良いとされる泉質で、成分濃度が非常に濃いことも特徴です。さらに、異なる源泉を引く3箇所の温泉施設があり、湯めぐりを楽しみながら、それぞれ異なる泉質の違いを味わえるのも魅力のひとつです。

食事の面では、壁一面のガラス窓から錦ヶ浦の絶景を眺められる巨大なレストランメインダイニング錦でのバイキングが人気を集めています。ここでは、夕食と朝食合わせて160種類もの料理が提供され、海を間近に感じながら贅沢なひとときを過ごせます。また、新鮮な地元の旬な食材を活かした料理も並び、旅の醍醐味である海の幸を堪能できます。特に人気のメニューには、新鮮な海の幸が並ぶバイキング料理の中に、子供たちが楽しめるよう工夫されたCANDY ROOMなどが用意され、ファミリー層にもアピールする工夫がなされています。ホテル内にはプールやゲームコーナーもあり、滞在中も飽きることなく楽しめる施設が用意されており、訪れる人々が昭和の熱海旅行の良さを新たな観点で楽しめるようになっています。

【タビフクヤマ ホテルニューアカオ ロイヤルウイング】福山雅治の歌作りの旅 みんなで歌を作ったホテルは？201911/1放送
【ヒルナンデス】絶景＆レトロなホテルが復活『ホテルニューアカオ』#いとうあさこ #大久保佳代子 2023/7/25放送でも紹介