【東京】駒沢「meanswhile」

ファッション ショップ

meanswhile

ここは、ファッションを「身体に最も近い道具」と捉える、日本のメンズブランドmeanswhile(ミーンズワイル)が初めて国内に構えた旗艦店があった場所です。デザイナーの藤崎尚大(ふじさき なおひろ)氏が2014年秋冬シーズンにブランドを立ち上げ、「日常着である以上、服は衣装ではなく道具である」という明確なコンセプトを掲げています。表面的なファッション性にとらわれることなく、道具としての機能を追求したプロダクトの数々は、服を人の活動に付随するツールとして捉えるブランドの思想を色濃く体現しています。駒沢の店舗は、2020年11月14日に世田谷区の住宅街にひっそりと佇む一軒家を利用した、ブランドの世界観を体現する場としてオープンしました。

meanswhileのものづくりには、デザイナーの確固たる哲学が深く根付いています。藤崎氏が敬愛を公言するインダストリアルデザイナーのディーター・ラムスや、構造家・建築家のバックミンスター・フラーといった巨匠たちのプロダクト哲学的な視点がデザインの根底に流れています。アウトドアやミリタリー、ワークウェアといった機能的な要素を取り入れながらも、あくまで現代の日常着として馴染むスタイルで提案する姿勢は、国内外で多くのファンを獲得してきました。その実力は高く評価されており、2016年には「東京新人デザイナーファッション大賞」を、2019年には「TOKYO FASHION AWARD 2020」を受賞するなど、ファッション業界において高い注目を集めています。さらに、2025年春夏シーズンからは、世界的なアウトドアブランドであるザ・ノース・フェイスの都会における機能性を追求したライン、アーバンエクスプロレーションシリーズのデザインも手掛けるなど、その活動の幅を広げていることからもブランドの勢いを感じられます。

ブランドを象徴するアイテムの一つが、ブランドスタートのきっかけにもなったバックパックOutside(アウトサイド)です。このバックパックは、別売りのウエストバッグなどを装着することで収納力を拡張できるデザインが特徴で、ビジネスシーンや普段使いはもちろん、本格的なアウトドアにも対応できる機能性と、独自のデザイン性を兼ね備えた定番アイテムとして親しまれています。そのほか、アウトドアの要素を取り入れたコートやジャケットなどのアウター類も人気が高く、過酷な環境で培われた技術とファッション性を融合させたアイテムが揃います。

駒沢の旗艦店は、世田谷の住宅街にひっそりと佇む隠れ家的な雰囲気で、まるでガレージブランドの作業場のような唯一無二の空間でした。店内は、コンクリートやモルタル、金属などの素材が持つ色味を活かしたグレーを基調とし、オーク材のオレンジをキーカラーとして空間を構成しています。デザイナー自身が調達した什器や家具は、あえて本来の使用法とは違う使い方で配置されており、機能的ながらもわずかな違和感を演出することで、プロダクトとしての服が並ぶ空間に深みを与えています。アウターにおいては、三層の完全防水透湿素材を使用し、袖口から裾にかけてのクイックリリースジップの操作でポンチョとしても使用できる3 Layer Ventile Poncho Coat(スリーレイヤー ベンタイル ポンチョコート)のような、機能性とギミックに富んだアイテムも展開されています。また、世界の座標をデザインソースにした店舗限定のTシャツMGRS T-shirts(エムジーアールエス ティーシャツ)が発売されたこともあり、訪れる人々に特別な体験を提供していました。なお、このmeanswhileの旗艦店は、2025年11月中旬に渋谷へと移転し、「meanwhile(ミーンワイル)」としてリニューアルオープンする予定で、次の展開にも注目が集まっています。

  • AIR CIRCULATION SYSTEM DOWN JKT/ 107800円
住所 東京都世田谷区駒沢4丁目20−3
電話 03-6413-8995

ホームページ

meanswhile

「身体に最も近い道具」をコンセプトに、物作りの側面からファッションにアプローチ。デザインだけでなく、パターン、縫製など細部にまでこだわり、国内生産による手仕事に近いディテールを使用。機能を持たせた洋服……


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カテゴリー: 世田谷区有吉弘行
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