浦和駅「鰻 むさし乃」
浦和駅東口から歩いて4分ほどの場所に、「鰻 むさし乃」は店を構えます。古くからの雰囲気を残す前地通り商店街の一角で、地元の方々に長年愛され、浦和の鰻文化を支え続ける鰻料理店です。昭和の時代からおよそ60年にわたり、三代にわたって伝統の味と技を大切に受け継いできました。厳選された最上級の国産活鰻だけを使い、江戸前の繊細な技術と心を込めた仕事ぶりで、訪れる全ての人に喜びのひとときを提供しています。
このお店の味わいの秘密は、素材への徹底したこだわりと、手間暇を惜しまない独自の仕事にあります。使用する鰻は、日本一とも称される宮崎県産のブランド鰻「和匠うなぎ」をはじめとする、品質確かな活鰻のみを厳選しています。さらに、この上質な鰻をより美味しく、極上の食感へと仕上げるための、驚くべき工程があります。それは、鰻を捌いた後に、一人前の鰻に潜むおよそ200本もの小さな小骨を、店主自らが骨抜きで一本一本丁寧に手作業で抜くという、他の店ではなかなか見られない徹底ぶりです。この気の遠くなるような手間をかけることで、口に入れた瞬間にフワッととろけるような、感動的な柔らかさが生まれます。また、鰻一尾ごとに状態を見極め、多くの串を打ってしっかりと蒸し上げてから、備長炭で心を込めて焼き上げるという伝統の関東風調理を施すため、注文からお料理の提供までには少々時間がかかりますが、それは確かな美味しさのための大切な時間です。
江戸時代、浦和は中山道の宿場町として賑わい、近隣の湿地帯で鰻などの川魚が豊富に獲れたことから、旅人や地元の人々に鰻料理が親しまれてきました。「鰻の蒲焼発祥の地」ともいわれるこの街で、「鰻 むさし乃」はその歴史と文化を受け継ぎながら、磨き上げられた技で新たな味わいを追求しています。中でも看板メニューの鰻重は、ふっくらと柔らかな身と、鰻の旨味を最大限に引き立てる甘すぎず辛すぎない絶妙なタレが特徴で、香ばしい備長炭の香りが食欲をそそります。時期によっては、稚魚から大きく成長した「新仔鰻」を味わえることもあります。この希少な若鰻は、特有の臭みがなく身が柔らかいという特徴があり、素材本来の純粋な美味しさを堪能できます。
鰻料理以外にも、多彩な一品料理が揃っているのも魅力です。さっぱりとした一品を楽しみたい方には、キュウリと鰻を合わせた酢の物であるうざくがおすすめです。強い酸味と鰻の持つ豊かな旨みが絶妙なハーモニーを奏で、食欲を増進させてくれます。また、ふっくらと焼き上げた鰻を上品なだし巻き卵で包み込んだう巻きも、お酒の肴や、もう一品追加したいときにぴったりの人気メニューです。他にも、タレをつけずに鰻本来の繊細な風味を楽しめる白焼もあり、こちらもお酒との相性が抜群です。長きにわたって浦和で愛されてきた確かな技術と、極上の国産ブランド鰻への妥協のないこだわりが、「鰻 むさし乃」の特別な美味しさを生み出しています。
- 鰻重 6600円
| 住所 | 埼玉県さいたま市浦和区東高砂町8-3 1F |
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| 電話 | 048-883-6344 |
ホームページ
unagimusashino.com…
