神奈川県高座郡寒川町を流れる相模川のほとりにある川とのふれあい公園は、自然の潤いを感じながらスポーツやレクリエーションを楽しめる、広々とした河川敷の公園です。この公園は平成5年4月1日に供用が始まり、約72,000平方メートルという広大な敷地を持ち、町民の憩いと活動の拠点として長年親しまれています。特に、公園の中央にある約10,000平方メートルのイベント広場の開放感は格別です。また、この場所はかつて昭和初期まで、相模川で採取された砂利を運ぶ貨物支線の川寒川駅があった場所とも伝えられており、地域の歴史と深い関わりを持っています。

川とのふれあい公園の大きな特徴の一つが、訪れる人々に多彩な利用機会を提供している多目的施設です。中でも川とのふれあい公園 野球場は、軟式野球や少年軟式、ソフトボールなどに利用できる本格的なグラウンドとして整備されています。グラウンドは両翼が91メートル、センターまでは120メートルの広さを持ち、内野はクレイ、外野は美しい天然芝生で覆われています。週末を中心に多くの団体が利用しており、元気な声が響きわたる寒川のスポーツシーンを支える場所となっています。野球場にはバックネットやベンチ、スコアボード、マウンド、そしてトイレが設けられており、団体利用の利便性を高めています。

野球やサッカーといった団体での利用以外にも、川とのふれあい公園には魅力的な施設が揃っています。たとえば、イベント広場やサッカー場の周囲には、1周900メートルのランニングコースが整備されており、日々の健康づくりに励む人々が汗を流しています。広々とした空間で、川からの心地よい風を感じながら、自分のペースでジョギングやウォーキングを楽しむことができます。さらに、公園の魅力に彩りを添えているのが、四季折々の花々が植えられた花壇です。地元のボランティアの方々の協力によって一年中美しい花が咲き、訪れる人々の目を楽しませています。秋から冬にかけては、町観光協会が植えた冬のヒマワリが満開になることもあるそうです。

そして、この公園を象徴するのが、寒川の雄大な景色を称えるモニュメントです。公園内には、この付近から望む富士山の風景が「相模川八景」の一つである「寒川宮山の富士」に選ばれたことを示すモニュメントが設置されています。美しい富士山の姿を眺められるスポットとしても知られ、相模川と富士山という神奈川の自然が織りなす絶景に出会えます。野球場を団体で利用する場合は、寒川町への事前登録と予約が必要で、町内団体であることなど利用条件が定められていますので、詳細は寒川町スポーツ課へ確認することが大切です。また、照明設備や駐車場はありませんが、JR相模線宮山駅から徒歩10分程度で着くことができ、電車でのアクセスも便利です。グラウンドは朝6時から夕方6時まで利用できますので、スポーツを楽しむ際は、利用時間や周辺環境に配慮しながら、思い出深い一日を過ごしてください。公園内にはAEDも設置されていますので、万が一の際にも安心です。