地元に長年愛される、京の伝統と西洋のモダンが見事に調和したフレンチ懐石のお店です。フレンチ懐石 広尾おくむらは、東京メトロ日比谷線広尾駅から歩いてすぐの広尾プラザ一階にあり、閑静な高級住宅地の落ち着いた雰囲気に溶け込むように佇んでいます。このお店は、京都祇園で二十年以上にわたり食通たちを魅了し続けてきた名店「祇園おくむら」が東京に初めて開いたお店です。京都生まれのオーナーシェフが、フランス料理での修業を経て、板前割烹の技能を取り入れたことで生まれた独自の「フレンチ懐石」のスタイルを、この広尾の地で楽しんでいただけます。

「フレンチ懐石」という名は、まさにこのお店の独創性を表しています。日本の伝統的な日本料理、つまり「和」の素材選びや出汁の繊細さ、盛り付けの美意識と、フランス料理をはじめとする西洋料理の華やかな技法や味わい、スタイルを組み合わせた、新しい美食の世界を作り上げているのです。たとえば、旬を迎えた京野菜や魚介類といった和の食材を使いながら、香りのよいバターや風味豊かなソースといった洋の技法で丁寧に仕上げる、といった手法が特徴です。また、料理の美しさを際立たせるための器選びにも細やかなこだわりがあり、視覚からも食の喜びを感じさせてくれます。店内は和の料亭を思わせる落ち着きと、広尾らしい洗練された高級感を兼ね備えていて、オープンキッチンや個室も用意されていますので、記念日のお祝いや大切な方との会食など、特別なシーンにも利用できる柔軟さも魅力です。季節感を大切にするコース料理だけでなく、優雅な午後のひとときを彩るフォトジェニックなデザートやアフタヌーンティーにも力を入れており、女性にも大変好評です。

数々の独創的な料理が並ぶコースの締めくくりに登場する、おくむら名物一口カレーライスは、このお店を語るうえで欠かせない一品です。上質なブイヨンをベースに、深いコクと豊かな香りをまとったこのカレーは、フレンチの余韻を邪魔せず、コース全体の流れを優しく締めくくるような存在感があります。一口サイズでありながらも満足感があり、初めて訪れたお客様でも「これを目当てにまた来たい」と思わせるほど人気があります。この名物カレーは、明治屋広尾ストアで販売されているデリシリーズのひとつとして、テイクアウトでも楽しんでいただけます。

季節の移ろいを表現した「四季のうつろい」は、旬の食材をふんだんに使い、和とフレンチの技を融合させた、訪れるたびに新しい発見がある美しい前菜です。メインディッシュのなかでも特に人気を集めるのは、丁寧に火を入れ、やわらかくジューシーに仕上げた黒毛和牛フィレ肉のローストです。フレンチでありながらも和のエッセンスを加えたソースが添えられ、記念日を彩る一皿としてもおすすめです。また、季節によっては、甘みが特徴のネギとトリュフの芳醇な香りが楽しめる九条ネギとトリュフのタルトレットや、美しく盛り付けられたイサキのグリエと旬野菜 バルサミコとバジルのソースなど、旬の素材を活かした独創的な料理がコースに登場します。広尾おくむらでは、お料理ひとつひとつに、奥村シェフの和と洋の調和という哲学が息づいているのです。