相模灘を眼前に望む、熱海港脇に立つ複合型リゾート施設「ATAMI BAY RESORT KORAKUEN」の中心となるホテルです。前身となる「熱海後楽園ホテル」は1965年8月1日に開業し、当時は遊園地なども備えた一大リゾート施設「熱海後楽園」として、多くの人々に親しまれてきました。熱海の近代的都市への移行期において、当時の熱海市長が後楽園スタヂアム（現在の東京ドーム）の社長へ相談したことが、このリゾート誕生のきっかけの一つになったという興味深い背景を持っています。長きにわたり熱海観光の拠点として愛されてきたこの施設は、2019年3月にホテルに加え、日帰り温泉や商業施設を備えた新たな複合リゾートとして生まれ変わりました。ホテル棟は、熱海のランドマーク的存在である地上18階建ての「タワー館」と、多様な洋室を備えた新館「AQUA SQUARE（アクア スクエア）」の2棟で構成されています。

このリゾートの最大の魅力は、海との一体感をテーマにした熱海最大級の日帰り温泉施設「オーシャンスパ Fuua（フーア）」を擁していることです。ここでは、相模灘と空が溶け合うような絶景を全身で感じられる「露天立ち湯」を体験できます。全長が約25メートルにもおよぶこの立ち湯は、まるで海の上に浮かんでいるかのような非日常の浮遊感を味わえる特別な空間です。施設内には、低温でじっくり温まれる岩盤浴や、アロマの香りに包まれるロウリュなどの温浴施設も充実しています。また、「海辺の別荘ライフ」をコンセプトにしたリラックスラウンジ「アタミリビング」では、海を眺めながらゆったりとしたひとときを過ごすことができます。男女別の浴場には源泉を使用した大浴場や露天風呂、サウナも完備されており、夜にはきらめく熱海の夜景を一望できるなど、温泉情緒とリゾートの解放感を同時に楽しめるのが、この施設ならではの特別な体験です。

リゾート内のレストラン「HARBOR’S W（ハーバーズ ダブル）」では、新鮮な伊豆の山海の幸をふんだんに使ったブッフェスタイルのお食事を楽しめます。オープンキッチン形式で提供される和洋中の創作料理は、シェフのこだわりが光る多彩なメニューが自慢です。特に、地元静岡県産の食材を活かしたグリル料理やピザは、リゾート気分を高めてくれる人気のメニューです。夜は海辺のロケーションで、熱海の夜景を眺めながらお食事をいただけるのも魅力の一つです。また、タワー館の最上階付近にはスカイレストラン「TOP・OF・ATAMI」もあり、眼下に広がる壮大な景色を眺めながら、旬の食材を活かした会席料理や特別なディナーを味わうことができます。

旅の楽しみを広げるグルメやお土産にも力を入れています。例えば、レストラン「HARBOR’S W」では、地元のビール製造会社の協力を得て生まれたオリジナルのクラフトビール、カモメやクジラといった銘柄を提供しています。爽やかな味わいで、伊豆の海の幸を堪能するお食事との相性も抜群です。さらに、リゾート内にある食のマーケット「IZU-ICHI（イズイチ）」には、「ラ・伊豆 マルシェ」をはじめとする多彩な店舗が集まり、地元で採れた新鮮な野菜やフルーツ、伊豆ならではの海と山の幸、人気スイーツや土産菓子など、約1千種類以上もの商品が並びます。宿泊施設としての熱海後楽園ホテルは、客室からの眺めも特徴的です。全室オーシャンビューのタワー館だけでなく、新館のAQUA SQUAREのオーシャンビュールームには、潮風を感じられるバルコニーが設けられており、移りゆく相模灘の美しい表情を独り占めできます。山側のコートヤードルームでは、緑の木漏れ日を感じる落ち着いた雰囲気でくつろげ、多様な旅のスタイルに応えてくれる滞在を提供しています。