【嵐にしやがれ 長崎飯店】小泉孝太郎行列ランチデスマッチ ...
【櫻井・有吉THE夜会】#神木隆之介 #松村北斗 卓球勝負の賞品...
三重県鳥羽市にある江戸川乱歩館は、日本のミステリー小説の父とも呼ばれる作家、江戸川乱歩の足跡と作品世界に触れられる文学館です。元々は、乱歩と交流のあった画家で風俗研究家の岩田準一の旧宅を利用し、「鳥羽みなとまち文学館」として2002年に開館しましたが、2021年10月の火災により本館などが焼失してしまいました。しかし、地元の熱意と関係者の尽力により、焼け残った資料や別の場所に保管されていた貴重な品々を修復・整理し、2023年4月に古民家をリノベーションしてリニューアルオープンを果たしました。新しく生まれ変わったこの施設は、「江戸川乱歩と鳥羽」をテーマに、探偵作家としてデビューする前の青年期に乱歩が鳥羽で過ごした日々や、鳥羽の人々との出会い、そしてその後の作品に与えた影響などを深く掘り下げて紹介しています。
この文学館の大きな特徴は、乱歩の生涯の伴侶となる妻・隆(りゅう)との出会いや、友人である岩田準一との交流など、鳥羽という土地が乱歩の人生と創作活動にとって重要な原点であったことを実感できる展示内容です。特に、岩田準一の生家の一部を活用した施設は、「岩田準一と乱歩・夢二館」と呼ばれ、乱歩や竹久夢二といった著名人と交わした書簡や、当時の生活道具などが並びます。乱歩は探偵作家デビューのおよそ5年前、大正6年末から約1年間にわたり鳥羽造船所に勤務しており、その際に後に妻となる隆と出会い、また向かいに住んでいた岩田準一とも親交を深めました。この約1年という短い期間の経験が、彼のその後の創作に大きなインスピレーションを与えたことが伝わってきます。
リニューアルされた館内の見どころの一つに、乱歩の作品世界を体感できる蔵の展示スペース「幻影城」があります。ここでは、彼の代表作である「屋根裏の散歩者」や「虫」、「パノラマ島奇談」といった作品をモチーフにした展示が行われています。「屋根裏の散歩者」では、作品のアイデアを鳥羽にいた頃に思いついたというエピソードとともに、アパートの屋根裏から他人の暮らしをのぞき見るシーンがリアルに再現されており、乱歩の持つ独創的な想像力に引き込まれます。また「虫」の展示では、和紙彫塑家による人形を用いて、自らの安住の場所である土蔵で女性の死体と向き合うワンシーンが美しく再現され、乱歩独特の怪奇的な世界観が表現されています。作品の書き出し部分とワンシーンを再現する人形などの展示を通じて、文学の世界を視覚的に楽しむことができます。
さらに、乱歩の愛用品の展示も、ファンにはたまらない魅力です。晩年のトレードマークとして知られるベレー帽をはじめ、眼鏡や万年筆など、彼が実際に使用していた品々を見ることができます。また、館内には乱歩自身が鳥羽で撮影し編集したという、ミキモト真珠島の海女の映像を上映する「乱歩シアター」も設けられています。そして、館の中庭や路地風の通路は、乱歩の作品にも登場しそうな、どこか懐かしい昭和30年代頃の鳥羽のまちなみが再現され、来館者を乱歩の世界へと誘います。作品に登場する「M県」は三重県、「I湾」は伊勢湾、「S郡」は鳥羽を含むかつての志摩郡であり、「パノラマ島奇談」のモデルは鳥羽の相島(現在のミキモト真珠島)ともいわれているなど、乱歩が鳥羽から受けた影響の大きさが感じられます。文学に詳しくない方でも、ミステリーの雰囲気や鳥羽の歴史を感じながら楽しめるスポットです。
訪れる際は、リニューアル後の開館時間や休館日が以前とは異なっているため、事前に公式情報を確認することをおすすめします。特に平日は予約制となっている時期もあるため注意が必要です。また、一部の資料は火災の被害を乗り越えて修復された貴重なものであるため、大切に見学してください。江戸川乱歩館はJR・近鉄鳥羽駅から徒歩約10分のアクセスしやすい場所にあります。
| 住所 | 三重県鳥羽市鳥羽2丁目5−11 |
|---|---|
| 電話 | 0599-26-3745 |