【東京】人形町「喜見」

人形町にある、最高級の天然とらふぐを堪能できる専門店です。
お店を運営するのは、長年にわたり完全会員制の高級とらふぐ料理店を展開してきた「大阪とらふぐの会」です。同会が培ってきた確かな目利きと技術を、より多くのお客さまに体験してもらいたいという想いから、東京では初めて一般利用が可能となった店舗として誕生しました。地下へと続く階段を下りると、ふぐ料理店のイメージを覆すような重厚感のあるドアがお客さまをお迎えし、店内にはキッチンを囲むカウンター8席のみの洗練された空間が広がっています。

こちらの最大の魅力は、年間を通じて最高級の5-Sランクの天然とらふぐ（成川評価）にこだわって提供している点です。社長の澤原將人氏が、ふぐに惚れ込み30年以上研究を重ねてきた集大成ともいえる独自の調理法や、ふぐを余すことなく使い切る「究極のふぐコース」を味わうことができます。お客さまの目の前で料理長がふぐを調理する臨場感あふれる完全カウンターライブ形式を採用しており、最高峰の食材が目の前で極上の一皿へと変わっていく様子は、まさに食のエンターテイメント体験です。また、ふぐの美味しさや歴史にまつわる興味深いトークも楽しむことができ、ふぐをあらゆる角度から深く知る喜びを感じていただけます。

コースで提供される料理は、従来の「てっさ」や「てっちり」といった定番料理の概念にとらわれず、天然とらふぐという一つの食材の持つ可能性を追求しています。例えば、若き料理長の小髙見氏が生み出す、ふぐと松茸の出汁の芳醇な香りが楽しめるふぐと松茸のスープが、ウェルカムドリンクとしてワイングラスで提供されるといったユニークな演出もあります。コースのメインを飾るのは、ふぐの部位を驚くほど細かく分類し、それぞれの食感や旨味を最大限に引き出す調理を施した逸品の数々です。一匹のふぐから取れるごくわずかな部位を、まるで焼肉の希少部位を食べ比べるように楽しめるのが特徴です。

特に注目したいのは、通常のふぐ料理ではあまり扱われない部位も丁寧に調理されていることです。例えば、身皮とさめ皮の間にある希少な部位を昔の言葉遊びから名付けたというとうとうみは、その部位ならではの独特の食感が楽しめます。定番のてっさは、捌きたての新鮮で歯ごたえ抜群な身を、特製ポン酢でさっぱりといただくことができます。また、旨味が凝縮された焼きふぐや、骨を丁寧に抜いて食べやすく仕上げられたふぐの唐揚げなど、約20品にもおよぶフルコースの中で、ふぐの多面的な美味しさを発見できます。さらに、ふぐのひれやさめ皮の棘の部分までも利用して能登の塩と合わせたオリジナルの塩で味付けするなど、細部にまでふぐの魅力が詰まっています。ふぐのシーズンではない4月から10月には、ふぐの新しい可能性を探る「ふぐラボ」として営業し、焼き鳥のようにふぐを串焼きにして提供する串ふぐなど、革新的なコースを展開している点も、探究心あふれる人形町 喜見ならではの取り組みです。お客さまを「研究員」と見立て、ふぐの新たな美食体験を一緒に作り上げていく姿勢は、多くの食通を惹きつけています。