【所さんお届けモノです】驚きの機能が続々 個性派家電『骨伝...
【ヒルナンデス】【神奈川】横浜・横須賀をぐるっと観光♪横浜...
フランスのボルドー地方、ペサック・レオニャン地区にたたずむシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンは、世界最高峰の赤ワインを生み出す名門中の名門です。その歴史は16世紀にまでさかのぼり、当初はボルドーの有力な商人が所有していましたが、17世紀にキリスト教の宣教修道会であるラザリスト修道会に寄贈されたことで、現在のような精神性の高いワイン造りの基礎が築かれました。修道士たちは長年にわたって熱心にブドウ畑を世話し、その品質を高めていきました。フランス革命で一度は国有化されますが、その後はアメリカ人のオーナーなどを経て、1983年からは、道を挟んで向かい合う最大のライバル、シャトー・オー・ブリオンと同じディロン家の所有となりました。
このシャトーを象徴する特別な存在が、伝説的なヴィンテージとして語り継がれるシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン 1947です。1947年という年は、ボルドーの歴史においても極めて特殊な年でした。戦後間もないこの時期は、夏から秋にかけて記録的な猛暑と乾燥に見舞われ、ブドウの糖度が異例の高さに達したといわれています。当時は現代のような温度管理ができる醸造設備がなかったため、ワイン造りには大変な困難を極めましたが、その厳しい環境を乗り越えて完成したワインは、驚異的な凝縮感とパワーを宿すこととなりました。
シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン 1947の特徴は、何といってもその圧倒的な重厚感と複雑な香りにあります。グラスに注ぐと、熟したプラムやカシスのような黒系果実の香りが広がり、それを追うようにトリュフやなめし革、そしてこのシャトー特有の、燻煙や火打ち石を思わせるスモーキーなニュアンスが重なり合います。口に含めば、ベルベットのようになめらかな質感と、数十年という長い熟成期間を経て溶け込んだ緻密なタンニンが、重層的な味わいとなって身体に染み渡ります。その力強くもどこか神秘的な余韻は、まさに修道院時代からの祈りが込められているかのような深みを感じさせてくれます。
名門シャトーのなかでも「五大シャトーに匹敵する、あるいは凌駕する」と称されるこちらのワインは、特にメルローの比率が比較的高いことで知られ、力強さの中にも女性的な柔らかさや華やかさが同居しています。同じ1947年ヴィンテージでも、白ワインのシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン・ブラン(当時はラヴィル・オー・ブリオンと呼ばれていたものを含む)や、代々受け継がれてきたセカンドラベルのラ・シャペル・ド・ラ・ミッション・オー・ブリオンなど、それぞれのボトルに歴史と伝統が刻まれています。この希少な1947年は、まさに大地のエネルギーと人々の知恵、そして時間の魔法が奇跡的に重なった、ワイン愛好家にとって憧れの一本と言えるでしょう。