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北海道・中頓別町の豊かな自然の中で、自家製チーズを生かした料理が楽しめる小さなレストランです。森のキッチンHARUは、国道275号沿いの道の駅ピンネシリのそばにあり、高橋牧場チーズ工房を営む高橋憲一さんが2009年に開きました。高橋さんは20代の頃からチーズ作りに取り組み、酪農と並行しながら研究を重ねてきたチーズ職人です。その後、酪農を終えてチーズ作りに力を注ぐようになり、長年培ってきた技術を料理でも味わえる場所として店を続けています。店内には手作りの石窯があり、かつて学校の音楽室で使われていた机や椅子なども取り入れられ、地域の人たちと一緒に手を入れながら作り上げた温かな空間です。
この店を語るうえで欠かせないのが、高橋牧場チーズ工房のカマンベールルーシュです。フランス・ノルマンディー地方に伝わる製法を参考にしたもので、凝固した乳を細かく切らず、「ルーシュ」と呼ばれるお玉のような道具ですくい、ひとつずつ型へ移して作ります。高橋さんは本場のチーズを取り寄せて味を確かめるなど、試行錯誤しながら独自に技術を磨いてきました。時間の経過とともに熟成が進み、中心部と外側で異なる食感が生まれ、次第に濃厚な風味へ変わっていくのも特徴です。北海道のナチュラルチーズを紹介する公式情報でも、高橋牧場チーズ工房を代表するチーズとして紹介されています。
森のキッチンHARUでは、このチーズを生かしたチーズフォンデュが店の個性をよく伝える料理です。長い年月をかけて磨かれてきたカマンベールの味を、料理としてじっくり楽しめます。高橋さんと地域とのつながりも深く、かつて周辺で行われていた自然体験ではチーズ作りやピザ作りの体験に関わり、店の石窯も地域の子どもたちの体験活動に使われてきました。単なる食事処として始まったのではなく、人が集まって交流できるコミュニティーカフェを作ろうという思いが開店の背景にあったことも、この店ならではのエピソードです。
食事には鹿肉のハンバーグもあり、北海道らしい食材を取り入れた一皿として親しまれてきました。バターライスやスープ、サラダを添えたスタイルで紹介されたこともあり、チーズ料理とはまた違った中頓別らしい味に出会えます。このほかパスタやカレーなどの洋食も手がけてきました。石窯を使ったピザも店の歴史と深く結びついた料理で、過去にはピザ作り体験の場としても活用されていました。季節営業を基本としてきた店のため、訪れる際は営業日や営業時間を公式SNSなどで確認してから向かうのがおすすめです。道北を車やバイクで旅する途中に立ち寄り、中頓別で長く受け継がれてきたチーズ作りの文化と、土地の人々とのつながりを一緒に感じられる一軒です。
| 住所 | 北海道枝幸郡中頓別町字敏音知267 |
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