【#新美の巨人たち】不思議で不気味?群馬の森に立方体でできた美術館『群馬県立近代美術館』2026/10/10放送

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群馬県立近代美術館

群馬県高崎市の緑豊かな県立公園「群馬の森」の中に建つ、国内外の近現代美術と優れた建築を楽しめる美術館です。は、1974年10月17日に開館しました。群馬県ゆかりの芸術家をはじめ、日本や海外の著名な作家の作品を幅広く収集し、美術を身近に感じられる文化施設として親しまれてきました。周囲には木々が広がり、四季折々の自然を感じながら芸術鑑賞を楽しめるのも魅力です。

美術作品とともに注目したいのが、世界的な建築家・が設計した建物そのものです。磯崎がまだ若手建築家として活躍していた時代の代表作で、1975年には日本建築学会賞を受賞しました。設計の基本となったのは、1辺12mの立方体を組み合わせるという発想です。建物の外壁やガラス、床のタイルに至るまで、一定の寸法を基準にした幾何学的な構成が取り入れられています。とりわけ印象的なのは、正方形のフレームが連続する外観と、白い大理石に包まれた開放感のあるエントランスホールです。光と影、直線と空間の重なりが美しく、建築そのものが1つの芸術作品のような存在感を放っています。

この建築には、美術作品を取り巻く空間を「額縁」に見立てるという磯崎独自の考え方が込められています。美術館を完成した時点で固定するのではなく、時代に合わせて広がっていく建築として構想されたことも特徴です。実際に1994年にはシアター棟、1998年には現代美術棟が増築され、当初の設計思想を受け継ぎながら展示空間が広げられました。2024年には、近代建築の保存と評価に取り組むDOCOMOMO Japanによって「日本におけるモダン・ムーブメントの建築290選」に選ばれています。

収蔵作品も見応え十分です。海外の美術では、、、、など、近代美術を語るうえで欠かせない作家たちの作品を収集しています。日本の美術では、岸田劉生、安井曾太郎、佐伯祐三などの作品に加え、群馬県ゆかりの山口薫やオノサト・トシノブらの表現にも触れられます。絵画だけでなく彫刻や現代美術、群馬の織物文化にちなんだ染織作品まで、多彩な分野を楽しめるのが特徴です。

もう1つの見どころが、実業家・井上房一郎にゆかりのあるです。日本と中国の古い書画を中心とする貴重な作品群で、俵屋宗達や円山応挙、浦上玉堂などの作品が含まれています。西洋の近代絵画から日本の伝統美術まで、異なる時代や文化の美しさを比較しながら鑑賞できるのも、この美術館ならではの楽しみです。

館内ではコレクション展示のほか、さまざまなテーマの企画展や講演会、ワークショップ、ミュージアム・コンサートなども開催されています。ミュージアムショップやレストランも併設されているため、作品を鑑賞した後にゆっくり過ごすこともできます。すぐ近くには群馬県立歴史博物館も建ち、芸術と歴史をあわせて楽しむ散策にもおすすめです。なお、収蔵作品は展示替えによって入れ替わるため、目当ての作品がある場合は事前に展示情報を確認しておくと安心です。建築に興味がある方は、作品だけでなく外観の正方形の連なりやエントランスの空間構成にも目を向けてみてください。美術と建築、そして自然が心地よく調和した、群馬を代表する文化スポットです。

住所 群馬県高崎市綿貫町992−1 群馬の森公園内
電話 027-346-5560

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