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西麻布の日赤通りで、100年以上にわたり和菓子づくりを続けてきた老舗が麻布昇月堂です。広尾駅から歩いて10分ほど、東京女学館や日本赤十字社医療センターにも近い静かな一角に店を構えています。大正時代に創業し、受け継いできた職人の技を大切にしながら、昔ながらの菓子だけにとどまらない新しい発想も取り入れてきました。店が特に大切にしているのが餡のおいしさで、代々受け継いだ仕事を守りながら丁寧に仕上げています。四季の移ろいを映した和菓子も揃い、春夏秋冬で店頭の表情が変わるのも楽しみのひとつです。
その名を広く知られるきっかけとなった代表菓子が、3代目店主によって生み出された一枚流し麻布あんみつ羊かんです。羊かんとあんみつをひとつにした発想が楽しく、箱を開けると餡の上に寒天、求肥、栗が散りばめられています。すべて国産の素材を使い、寒天のぷるんとした口当たり、求肥のもちもち感、栗のほっくりとした食感を一度に楽しめるのが魅力です。切り分ける場所によって入る具材が変わるため、一枚の羊かんでありながらひと口ごとに違った味わいに出会えます。色とりどりの素材が浮かぶ姿も美しく、麻布昇月堂らしい「伝統と創意」を感じさせる一品です。現在は西麻布の店舗だけでなく、百貨店で販売される機会も設けられています。
もうひとつ覚えておきたいのが麻布どら焼き蕎麦です。一般的などら焼きとは少し趣が異なり、生地にそば粉を使っているのが特徴です。ふっくらと焼いた香ばしい生地に自家製の粒あんをたっぷりとはさみ、さらに求肥を加えることで、やわらかさともっちり感が重なります。小豆の風味だけでなく、そば粉ならではの香りまで楽しめるため、定番のどら焼きとはひと味違う和菓子を探しているときにも目を向けたい品です。看板商品の一枚流し麻布あんみつ羊かんと麻布どら焼き蕎麦を組み合わせた詰め合わせも作られています。
季節の味にも力を入れており、秋には栗蒸し羊かんや栗最中、自家製の栗おこわなど、栗を生かした品が並びます。栗蒸し羊かんは蒸し羊かんならではのしっとりとやわらかな口どけ、栗最中は香ばしい最中種と粒あんに大きな栗を合わせた食感が持ち味です。また、大粒の栗を丸ごと包んだ抹茶味の上用まんじゅう麻布の月 抹茶、ピーカンナッツを取り入れたピーカンナッツレーズン蒸し羊かんやピーカンナッツボーロなど、和菓子の枠を少し広げた品も手がけています。昔ながらの技を守る一方で、新しい素材や組み合わせを自然に取り入れているところに、麻布昇月堂の長い歴史が今も続いている理由が感じられます。広尾から西麻布を歩く際には、季節の菓子との出会いも楽しみに訪ねたい和菓子店です。
| 住所 | 東京都港区西麻布4-22-12 |
|---|---|
| 電話 | 03-3407-0040 |
azabusyougetsudou.com…