クレープえんどう
大阪・寺田町駅のすぐそばで、焼きたての生地とたっぷりのクリームを楽しめるクレープ専門店です。クレープえんどうは、宮城県石巻市出身の遠藤桃華さんが2023年6月に開いた店。遠藤さんは子どものころからクレープが大好きで、石巻で暮らしていたころは年に1度のお祭りで食べることを楽しみにしていました。仙台へ移ったあと、高校生になるとクレープ店でアルバイトを始め、大学卒業後は大阪のクレープ店を運営する会社へ就職。梅田店の店長や新店舗の立ち上げを経験したのち、24歳で自分の店を構えました。2024年には阿倍野にクレープとお菓子えんどうを開き、その後も南田辺やシンガポールへと活動の場を広げています。
店を代表する味が、遠藤さんの故郷・宮城を感じさせるずんだ生クリームです。ずんだをクレープに合わせたメニューは、遠藤さん自身が「見かけたことがないなら作ってみよう」と考えたことから生まれ、今では店の名物になりました。卵、小麦、塩、ずんだまで宮城県産の素材にこだわり、生地は注文を受けてから高温で焼き上げます。粗塩を隠し味に使うことで、生地の香ばしさや甘い具材とのバランスを整えているのもポイントです。ずんだならではの豆の風味とほどよい塩気に、ふんわりとしたクリームが重なり、和菓子にも通じる親しみやすさを感じられるクレープに仕上げています。
もうひとつ大切にしているのが、生クリームの口当たりです。2種類のクリームをブレンドし、作り置きに頼らず1日に何度か仕込むことで、なめらかな状態を保っています。クリームをしっかり使いながらも甘さは控えめに整え、ボリュームだけを追いかけない味づくりを心がけています。こうした考え方から、若い世代だけを対象にした店ではなく、子ども連れの家族や男性ひとり、年配の人まで立ち寄る店へと育ってきました。開業後1年間では来店客の8割がリピーターだったとされ、遠藤さんが目指してきた「地域で日常的に立ち寄れるクレープ店」という姿がうかがえます。
ずんだ生クリーム以外にも、生クリームを生かしたクレープが店の軸になっています。定番の甘いクレープに加えて、季節の果物などを取り入れた新作にも力を入れており、2026年にはレモン、マンゴー、ライムなどを使った季節メニューも登場しました。新作は店主だけで考えるのではなく、各店舗の店長がアイデアを出し合いながら作っているそうです。スタッフには、もともと店へ通っていたお客さんもいるというエピソードがあり、クレープをきっかけに人がつながってきた店らしさも感じられます。
遠藤さんにとってクレープは、単なるスイーツではなく、自分自身が子どものころに元気をもらった思い出の食べ物でもあります。その経験から、自分の作る一枚で誰かを笑顔にしたいという思いが店づくりにつながっています。宮城のずんだを大阪の街で親しみやすいクレープに仕立て、焼きたての生地、軽やかなクリーム、季節ごとの味へと広げていくクレープえんどう。寺田町で生まれた若い店ですが、遠藤さんの故郷への思いと、毎日でも食べたくなる味を目指す姿勢が詰まった一軒です。
- 名物ずんだ生クリーム 780円
- 生クリームクレープ4倍 1500円
| 住所 | 大阪府大阪市阿倍野区天王寺町北2丁目5−1 |
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