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神田・大手町エリアで、消えていった記録メディアや懐かしい電子機器の歴史を、実物に触れながらたどれる私設博物館が絶滅メディア博物館です。「紙と石以外のメディアはすべて絶滅する」という考えから、映像や音、文字、写真などを記録してきた機器を収集する施設として2023年1月に開館しました。館長は映像ディレクターなどとして活動してきた川井拓也さんです。神保町からも足を延ばせる千代田区内神田にあり、JR神田駅西口から徒歩約3分、東京メトロ大手町駅から徒歩約5分。2025年7月にはリニューアルされ、2026年6月には地下スペースも増床しています。現在は約3000点を収蔵し、そのうち約1500点が常設展示されています。
絶滅メディア博物館のおもしろさは、古い機械をガラスケース越しに眺めるだけではないところです。館内は「触れる博物館」として公開され、展示されている機器を手に取り、素材の質感や重さ、ボタンやダイヤルなどのつくりを間近で確かめられます。写真だけでなく動画撮影も可能です。こうした方針には、来館者自身が収蔵品を撮影し、その記録がインターネット上へ広がることで、古いメディアの姿を未来へ残していきたいという考えが込められています。展示品の約8割が寄贈によって集まった品という点も特徴で、家庭で大切に使われてきた機器が次の世代へ引き継がれる場所にもなっています。
館内にはビデオカメラ、写真カメラ、タイプライター、パソコン、記録メディア、音楽プレーヤー、携帯電話、PDA、カセットテープなどが並びます。とりわけ家庭用動画カメラの収集に力を入れており、9.5mmやダブル8、シングル8、スーパー8といったフィルムカメラから、ベータマックス、VHS、VHS-C、8mmビデオ、DV、メモリー記録式のカメラへと変わってきた流れを実物で見比べられます。世代によって「懐かしい」と感じる機器が異なるため、親子で訪れると、それぞれの記憶を話すきっかけにもなりそうです。
展示の中には、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で主人公マーティが使用していたビデオカメラと同型の機器など、映画や映像文化と結びついた品も含まれています。歴代のウォークマンやカセット機器、かつて街でよく見かけた携帯電話、初期のパソコンなどを追っていくと、ほんの数十年間で記録の方法が大きく変わってきたことが実感できます。館長の川井さんは、展示を通して機械そのものを見るだけでなく、その機械を使っていた時代や個人の記憶を思い出せる場を目指しています。
2026年には地下に「消えたカタログ図書館」の整備も進められるなど、収集対象は機器だけにとどまりません。製品カタログや資料を含め、かつてのメディア文化を立体的に残そうとする取り組みが続いています。また、館内にはライブラリー資料の閲覧環境やフィルムスキャナー、ドキュメントスキャナー、撮影ブースなども用意され、一般的な展示施設とは少し違った使い方ができます。古いものを懐かしむだけではなく、「今使っているスマートフォンやデジタル機器も、いつか絶滅メディアになるのかもしれない」と考えながら巡ると、この博物館ならではの視点が見えてきます。
| 住所 | 東京都千代田区内神田2丁目3−6 楓ビル 1階 |
|---|---|
| 電話 | 03-5256-5700 |

All media other than paper and stone will become extinct. 紙と石以外のメディアはすべて絶滅する…