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区役所や保健所などが入る目黒区総合庁舎は区民おなじみの公共施設。
1966年に千代田生命保険本社ビルとして建築され、2003年に目黒区総合庁舎として改修された。
1階には区民サービスセンターや多目的ホールがあり、区民の生活に役立つ様々なサービスを提供。
また、屋上庭園からは目黒の街並みを一望することができ、都会のオアシスとして多くの人に親しまれている。
建築家・村野藤吾氏の設計で村野氏晩年の代表作の一つとして知られている。
村野氏は、モダニズム建築の巨匠として数々の名作を残しており、目黒区総合庁舎もその洗練されたデザインと機能美が評価されている。
建てられた当時周りは、住宅街だったためビルだけど有機的なイメージをプラスし人間味を与えたという。
外観は、繊細な格子と曲線が生み出す洗練されたデザインが特徴。
この外側に設置された格子はコンクリートではなく、鋳物なので、なんとなく柔らかいイメージがある。
正面玄関のガラス張りのファサードは、当時の最先端技術を用いたもので、開放感と重厚感を同時に感じさせる空間となっている
エントランスのひさしは、アルミ素材で美しい曲線を描いており、羽のようにも見える。
支える支柱も根元がカーブしておりまるで樹木のように土から生えているような感覚がある。
内観も、機能美と温もりを追求した空間となっており、各階の廊下は広く、天井が高く、開放的な印象を与える。
また、壁や床には天然素材が使用されており、温かみのある空間となっている。
館内には、村野藤吾氏の設計図や模型などが展示されており、当時の建築技術や設計思想を学ぶことができる。
エントランスは、左右非対称にすることで、ゆったりと目でも楽しめるようになっている。
片側に、水盤を設置しホールの残響を取る効果も。明かり取りもただの丸ではなく明るいガラスモザイク作品が設置されている。
ここでも無機的ではなく、とても有機的なものとなっている。
入り口を入ると、ゆったりとした、らせん階段が設置されている。
村野藤吾氏といえば階段の魔術師と称され、この階段は最高傑作と言われている。どこまでも軽やかで滑らかな階段となっている。
一般的ならせん階段とは違って、内外の幅を揃えたり、踊り場を設けることでお客様と並んで歩けるようになっている。
この階段は登るだけでなく、下から眺めるのもおすすめ。
ビルの中には、庭付きの茶室まである。(保険会社時代に社員の福利厚生施設として利用された)
木造に見える屋根は、竹を模した屋根を銅板で再現している。
天井は、籐で編んで裏に厚手の和紙を敷いて光天井にし、柔らかく落ち着いた茶室の空間。
村野氏のこだわりが詰まった茶室となっている。
住所 | 〒153-8573 東京都目黒区上目黒2丁目19−15 |
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TEL | 03-3715-1111 |
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