新潟市のさつき野駅近くに、まるでイタリアンレストランのような雰囲気を持つ、新しいスタイルのラーメン店が誕生しました。それが「ラーメン工房 TOMALER（トマラー）」です。地元新潟で人気を博す「らーめん ののや」や「らーめん 八」などを手掛けるエイトフードグループが、次に挑戦したのがこのトマトラーメンの世界です。2024年12月にオープンして以来、その斬新なコンセプトで早くも話題を集めています。お店のテーマカラーは、もちろん情熱的なトマトの「赤」。ポップでカラフルな店内は、女性のお客様やご家族連れも気軽に立ち寄れる、明るく楽しい雰囲気でいっぱいですよ。

「ラーメン工房 TOMALER」の最大のユニークさは、オーナーの草野崇さんが元々「パスタのお店をやってみたかった」という想いを、得意とするラーメン作りで実現した点にあります。これまでの豚骨ラーメン作りで培った技術と、イタリアンのエッセンスを融合させることで、「食後の背徳感をなくしたい」という願いを込めた、ヘルシーなトマトラーメンを完成させました。麺にも強いこだわりがあり、トマトスープに負けず、のびにくいようにグルテンをしっかり引き出した自家製麺を、0.1ミリ単位で調整しているそうです。細麺ながらもっちりとした食感とスープとの絡みの良さを両立させた、まさに「TOMALER」オリジナルの麺を楽しめます。

メニューの構成は、大きく分けて「トマラメニュー」と「トマジメニュー」の二本柱があります。「トマラメニュー」は、あっさりとした味わいの細麺で、トマトスープの旨味と酸味をストレートに堪能できるのが魅力です。中でもお店の看板メニューとしておすすめされているのが「チーズトマト」です。ベースとなるスープは、系列店の「らーめん ののや」で支持される豚骨スープを使用し、これに特製のトマトスープを合わせています。豚骨のコクとトマトの爽やかな酸味が絶妙に調和し、さらにたっぷりのチーズが加わることで、まるで濃厚なトマトクリームパスタを食べているかのような感覚になる一杯です。柔らかく煮込まれた手羽元がトッピングされているのも特徴的で、箸で簡単にほぐれるほどホロホロとしたお肉が、また違った味わいのアクセントとなっています。

一方、「トマジメニュー」は、ガッツリ食べたいお客様に向けた、こってりとした乱切り太麺のシリーズです。ボリューム満点の「トマ二郎」は、その名の通り、トマトラーメンに「二郎系」の要素を取り入れた、総重量850グラムを超える一杯です。トマトの風味がありながらも、太麺とたっぷりの具材で食べ応えがあり、若者や男性にも大人気となっています。そして、ラーメンを味わった後の楽しみとして、ぜひ注文したいのが「鉄鍋TKGリゾットセット」です。残ったトマトスープを熱々の鉄鍋に入ったごはんとチャーシュー、卵黄の上に注ぎ入れると、たちまち極上のリゾットへと変身します。このセットで、一杯のラーメンを最初から最後まで、和洋折衷の新しい形で味わい尽くすことができます。さらに、卓上に用意されたタバスコで味変を試したり、追いチーズや揚げ茄子などのトッピングを追加したりと、自分好みにアレンジして楽しめるのも、このお店の大きな魅力の一つです。

新潟県長岡市、JR宮内駅から歩いてすぐの場所におしゃれなカフェのような佇まいで多くのお客様を迎え入れているのが、ラーメン店「Ramen Dano Dano（ラーメン ダーノダーノ）」です。三角屋根の洋風な建物は、ラーメン屋さんとは思えないほど洗練された雰囲気で、外観からわくわくした気持ちになります。こちらは、横浜の人気ラーメン店で修行を積み、さらには遠くインドネシアのバリ島での出店経験もあるという、多彩なキャリアを持つご主人が地元長岡で2023年に開いたお店です。店内は清潔感が漂い、カウンター席やテーブル席のほかに小上がり席も用意されていて、ゆっくりと食事を楽しむことができます。小さなお子様連れでも安心なベビーカーでの入店も可能な、心遣いがうれしいお店です。

このお店のユニークな魅力の一つは、ラーメンと一緒にデザートも楽しめるという点です。食後のコーヒーや、自家製のシフォンケーキ、プリンといったデザートを、訪れる皆様が注文しやすい価格で提供しているのです。ラーメンを食べた後に、カフェで過ごすようなゆったりとした時間を楽しめるのは、他にはない特別感があります。また、メインのラーメンは、丁寧に作り上げた鶏と豚のダブルスープが自慢で、これに合わせる麺は、もちもちとした食感の中太角切り麺が使われています。特に目を引くのは、低温でじっくり調理された大判のレアチャーシューで、そのしっとりとした食感と肉の旨味がスープに負けない存在感を放っています。

人気メニューの一つ、**Ramen白湯**は、その名の通り、丁寧に乳化させた真っ白なスープが特徴的です。見た目からしてクリーミーで口当たりがよく、鶏の旨味が凝縮されている中に、豚骨と思われる風味も感じられる奥深い味わいです。トッピングの工夫も素晴らしく、香ばしさが際立つ揚げゴボウや焼きネギが、クリーミーなスープに心地よいアクセントを加えています。さらに、隠し味のように添えられたガーリックチップの風味が、ラーメンの美味しさをより一層引き立ててくれます。

もう一つの看板メニューである**Ramen醤油**は、対照的に淡麗な醤油清湯スープが特徴の一杯です。透き通ったスープからは、あっさりとしているのに重厚な出汁の深みが感じられ、丸みのある醤油ダレの旨味と美しく調和しています。見た目も非常にきれいで、結び目を作った三つ葉が添えられているなど、細部にまでこだわりが光ります。また、ご飯ものとして人気の**お肉ごはん**は、お店自慢のレアチャーシューに特製の香味ダレを合わせたもので、ラーメンと合わせて注文されるお客様も多いサイドメニューです。新潟県長岡市の地で、ご主人の豊かな経験と洗練された技が詰まった極上の一杯を、ぜひ一度味わってみてください。

地元新潟の燕市で長年愛され、今や全国にその名を広めるきっかけとなったのが、こちらの酒麺亭 潤 燕総本店です。新潟5大ラーメンの一つに数えられる「燕背脂ラーメン」の文化を牽引してきたお店で、そのルーツは1993年5月に燕市花園町で個人店として創業した「酒麺亭 潤 燕本店」にさかのぼります。その後、2004年10月に現在の燕市小牧に移転し、多くのファンに支えられながら総本店として親しまれています。代表の松本潤一氏は燕市のご出身で、学生時代には甲子園に出場するほどの野球に打ち込む日々を送られていたそうで、その熱い想いはラーメン作りにも通じています。料理の道に進んでからも、関西の中華料理店や地元の大衆食堂で研鑽を積み、その経験が現在の味の土台となっています。

店主が最も大切にされているのは「愛情」という言葉で、ラーメン作りへのモットーとして「一麺入魂」を創業当時から掲げ、真心の一杯を届け続けていらっしゃいます。手間を惜しまず、一つひとつの工程に必ず人の手を加えるのがお店の流儀です。たとえば、燕背脂ラーメンの核となるスープに使う煮干しのはらわたを手作業で丁寧に取り除く工程は、苦みを取り除く意味合いはもちろんのこと、作り手の温もりをお客様に伝えることにも繋がると考えられています。その情熱が実を結び、2020年には「ミシュランガイド新潟2020特別版」にミシュランプレートとして選ばれるなど、その美味しさが広く認められています。

酒麺亭 潤を語るうえで欠かせないのが、燕三条系ラーメンのスタイルを確立させた煮干し、背脂、極太麺の組み合わせです。特に、同店が元祖とされる岩のり中華は、看板メニューの一つとして人気を集めています。煮干しなどの魚介系の出汁がしっかりと効いた醤油ベースのスープに、大量の豚の背脂が散らされているのが特徴ですが、見た目の印象とは裏腹に、背脂がスープのコクを深めながら全体をまろやかな風味に仕上げているのが魅力です。麺は小麦粉にこだわり抜いた自家製の極太麺で、スープによく絡み、食感も楽しいと評判です。

背脂の量は、お客様の好みに合わせて「無し」から「鬼油」まで調整していただけるのも嬉しいサービスです。たっぷりの岩のりが磯の香りを運び、背脂スープと極太麺との相性は抜群で、何度でも食べたくなる美味しさです。また、昔ながらのあっさりとした味わいを楽しめる中華そばも人気があり、多くの人に親しまれています。このほかにも、野菜の旨みが味噌と調和した野菜みそラーメンや、具材がたっぷりで食べ応えのある広東麺などもあり、幅広いお客様のニーズに応えるメニューが揃っています。酒麺亭 潤 燕総本店は、これからも燕三条のソウルフードである背脂ラーメンの魅力を国内外に発信し続けていく、活気あふれるお店です。

「ラーメン工房 まるしん」は、新潟市江南区の早通エリアで、地元の皆様に長きにわたり愛され続けているラーメンの名店です。亀田駅から少し距離はありますが、新潟のラーメン文化を語る上では外せない存在として知られています。

お店の創業は昭和64年（1989年）で、35年以上の歴史を積み重ねてきました。店主は、東京の荻窪にある「栄龍軒」という名店で修行を積まれた経験をお持ちです。この「栄龍軒」は、つけ麺のルーツとも言われる「丸長」から暖簾分けされたお店の一つであり、そこで培われた技術と味を、店主は奥様の故郷である新潟で広めることにしました。昭和の終わりから続く歴史の中で、平成16年（2004年）に現在の場所へ移転し、今も変わらず美味しい一杯を提供し続けています。

このお店の最大の功績は、新潟県内において「つけ麺」の草分け的な存在、すなわちパイオニアとしての役割を果たした点です。創業当時、つけ麺はまだ新潟では珍しい存在でしたが、その深い味わいとスタイルで多くのお客様を魅了し、つけ麺文化を定着させてきました。現在では、つけ麺に加えて麻婆麺も人気の二大看板メニューとなっていますが、その原点は確固たるつけ麺の技術にあります。また、お客様を待たせないようにという心遣いからか、回転の速さにも定評があり、店員さんの丁寧で機敏な接客も、お客様が心地よく過ごせる秘訣です。

元祖とも言える看板メニューのつけ麺は、新潟市の「日の出製麺」から仕入れた中細のストレート麺が使われています。水切りが丁寧に行き届いたツルツルとした麺は、のど越しが良く、豊かな小麦の風味を感じさせてくれます。つけ汁は魚介系のだしが効いた、昔ながらのさっぱりとした味わいです。甘味、酸味、辛味のバランスがとれたカエシの風味が特徴で、つるりとした麺とよく絡みます。具材には細切りのチャーシューやメンマ、もやし、ワカメなどがたっぷり入っており、食べ応えも十分です。お客様はご注文の際に麺の量を3玉まで選ぶことができ、プラス料金でごまダレをトッピングすれば、濃厚さが加わった味変も楽しめます。お食事の後は、卓上に用意された鰹出汁でつけ汁を割って、最後まで余すところなく満喫することができます。

そして、つけ麺と並び称される人気を集めているのが、自家製餡を使ったマーボ麺です。この麻婆あんは、豆板醤のほか3種類もの自家製調味料が使用されており、とろみが強く、山椒の風味が豊かに香る絶品の一品です。熱々の餡が細めの縮れ麺にしっかりと絡みつき、一度食べたら忘れられない味わいと評判です。このマーボ麺には温かいスープ入りのタイプに加え、冷たい麺の上に熱い麻婆あんがかかった、個性的な「汁なし」の汁なし麻婆麺もあります。麺のひんやり感と餡の熱さが絶妙なハーモニーを奏で、こちらもこのお店ならではの定番として親しまれています。その他にも、辛さとコクがやみつきになる坦々麺も根強い人気があり、麺のラインナップの豊富さも、多くのお客様を惹きつける大きな魅力となっています。 （828文字）

新潟市東区、JR白新線の東新潟駅から歩いてすぐのショッピングセンター「キューピット石山店」の中に店を構える、地元の方々から愛されているラーメン屋さんです。店名は「オレたちのラーメンちょび吉2」といい、ご主人の川島健志さんと奥様の芳子さんご夫婦が仲良く切り盛りしています。元々は新潟市西区でスタートし、その後中央区に移転、2025年1月に惜しまれながら閉店した「オレたちのラーメンちょび吉」が、同じ年の4月にこの東中島の地で移転リニューアルオープンしたのがこちらの「ちょび吉2」です。店主さんが約15年前に店を始めたのは、当時新潟市内には少なかった長岡名物の生姜醤油ラーメンを広めたいという強い思いがあったからだそうですよ。

このお店の一番の特徴は、何と言っても「ショウガ」への並々ならぬこだわりがあることです。新潟の「5大ラーメン」の一つである長岡生姜醤油ラーメンをベースに、さらにショウガの風味を最大限に引き出した独自の味を追求していらっしゃいます。豚のゲンコツを主軸にした動物系のスープを煮出す際、香りの強いショウガと味の濃いショウガの2種類を砕いてたっぷりと入れ、時間を置いてからまた追加するという手間をかけているそうですよ。このショウガへの熱いこだわりが、ガツンとしたパンチのあるスープを生み出しているのですね。また、前身の「ちょび吉」時代から、店主さんがファンでいらっしゃるロックバンド「キュウソネコカミ」のメンバーも来店されたことから、ファンの間では「聖地」としても親しまれていました。さらに、店内には小上がり席やキッズスペースも用意されているため、小さなお子さん連れのファミリーも安心してゆっくりと食事を楽しめるところも魅力的なポイントです。

看板メニューとして長年愛されてきたのが、その名の通りショウガを「ド」級に効かせたド生姜醤油ラーメンです。一般的な生姜醤油ラーメンと比べても生姜の風味が格段に強く、ショウガ好きにはたまらない一杯となっています。醤油の味はしっかり濃いめですが、あっさりとした口当たりも魅力で、多加水でもっちりとした弾力がある中細麺に、強い生姜の風味がよく絡んでくれます。具材としては、歯ごたえが良く味が染み込んだチャーシューやメンマ、ほうれん草、ナルト、ネギなどが彩りを添えています。

醤油味だけでなく、店主さんが新潟市で独自のショウガラーメンを広めたいという思いから生み出された塩味のラーメンも評判を集めています。それが、もう一つの看板商品スーパージンジャーヘブンです。こちらはキレのある塩ダレとまろやかな動物系のうまみがベースになっており、その奥からショウガのさわやかな香りが強く押し寄せてくる、独創的な一杯です。また、この塩スープに、脂身の少ない豚の腕チャーシューを贅沢にたくさんトッピングしたスーパージンジャー29も大変な人気メニューとなっています。さらに、よりショウガ感をプラスしたい方のために、ショウガの繊維がなくなるまですり潰したペーストの追加トッピング、通称ジンぺーも用意されていますよ。これを途中でスープに溶かせば、さらに強烈な「追いショウガ」の風味と刺激を楽しめると、ショウガフリークの方々から熱い支持を集めています。醤油と塩、どちらの味もショウガが主役のちょび吉さんで、心も体もポカポカになるラーメン体験をぜひ満喫してくださいね。

北三条駅から歩いて15分ほどの場所にある大衆食堂正広は、地元に長年愛される、その名の通りメニューが豊富な大衆食堂です。創業は1960年代後半、昭和41年か42年ごろと伝わっています。新潟県には5種類の個性豊かな「新潟5大ラーメン」がありますが、その一つである「三条カレーラーメン」の代表的なお店として知られています。三条カレーラーメンの歴史は大変古く、金属加工のまちとして栄えた三条市の鍛冶職人たちが、忙しい仕事の合間に食べる活力をくれる出前の定番として、70年以上も前から親しまれてきたそうです。大衆食堂正広の社長は「三条カレーラーメン部会」の会長を務めていらっしゃり、地域のご当地グルメを盛り上げる活動の中心的な役割を担っています。

こちらのお店にしかない最大の特徴は、やはりその看板メニューであるカレーラーメンです。カレーラーメンには、ラーメンの上にカレーをかけるタイプと、中華スープにカレーを混ぜ合わせるタイプがありますが、大衆食堂正広のものはあらかじめカレーとスープを合わせた「一体型」スタイルです。驚くべきは、このカレースープへのこだわりで、まずカレーライスとは別に「ラーメンのためのカレー」を作っている点です。豚骨や鶏ガラをベースに、煮干しや昆布、かつお節や香味野菜などをじっくり煮込んだ風味豊かな中華そば用の出汁と、そのラーメン専用カレーを絶妙なバランスで合わせています。カレールーの要となるスパイスは、クミンやコリアンダーなど約20種類を自家調合し、長期間熟成させているそうで、その配合比率や種類は日々改良を重ねているといいます。スープを口に含むと、野菜の甘みの後にじんわりとしたスパイスの辛さが広がり、さらに和風だしの香りが追いかけてくる奥深い味わいです。麺は自家製の細ストレートで、スープがよく絡むようにかん水を少なめにするなどの工夫が凝らされ、もちもちとした食感を楽しめます。

また、大衆食堂正広は、ラーメン以外にも丼や定食など驚くほどの品揃えで、訪れる人の胃袋を満たし続けています。新潟名物として人気のタレかつ丼は、ヒレ肉を使ったあっさりとした味わいが特徴で、特にカレーラーメンとミニタレかつ丼を組み合わせたセットは「最強セット」として大人気です。さらに、カレーラーメン以外にも、醤油味、味噌味、五目麺など、ラーメンの種類が豊富に揃います。特にベースの出汁は「昭和の中華そば系」のやさしい味わいで、昔ながらの中華そばを求めて来店するお客さんもたくさんいらっしゃいます。カレーラーメンを最後まで満喫する裏技として、麺を食べ終わった後に残ったカレースープに、セットのご飯を投入して「リゾット風」にして味の変化を楽しむのもおすすめです。その土地の食文化を支えてきた歴史と、進化し続けるこだわりの味が、この大衆食堂には詰まっています。