地元に長年愛される、東京の東側、蔵前駅から徒歩圏内にある焼き菓子のテイクアウト専門店です。菓子屋 シノノメは2017年の秋に開業し、翌2018年には大通りに面した現在の場所に移転しました。もともとものづくりが盛んな職人街として知られるこのエリアに、カフェや雑貨店などの新しいカルチャーの火付け役の一つとして注目を集めています。毎日の生活にそっと寄り添うような、シンプルでやさしい味わいの焼き菓子を手作りしていて、ゆっくり過ごすお茶の時間にぴったりの「甘すぎない」お菓子を追求しています。定番の商品に加え、季節の素材を活かしたフレーバーも用意されているため、常時20種類から多いときには30種類ほどの焼き菓子が店頭にずらりと並びます。その日、その季節によって、どんなお菓子と出会えるかというのも楽しみの一つです。

このお店の最大の特徴は、焼き菓子という素朴なお菓子だからこそ際立つ、素材へのこだわりと個性的なフレーバーの組み合わせです。たとえば、人気のレモンケーキは、国産レモンを皮から果汁まで丸ごと使い、素材の風味を最大限に引き出しています。また、ウーロン茶やほうじ茶、チャイ、スパイスなど、洋菓子には珍しいユニークな素材を取り入れ、奥深く優しい味わいを生み出しています。店内は、古いものが持つ味わいを大切にしていて、アンティークの家具やフランスの古いお皿などが陳列に使われています。引き出しが並んだ大きな棚や、素朴な木彫りの熊や鹿の置き物などが配され、シックでありながらも、どこか心がほっこりするような温かい雰囲気が魅力です。古いものと新しいものが心地よく調和している蔵前の街並みに、お店の佇まいもしっくりと馴染んでいます。

お店の創業者はもともと写真家という異色の経歴を持つ毛 宣惠さんで、お菓子作りを「暗室にこもって現像する作業」に例え、自分と向き合う静かな時間だと語っています。写真とは異なり化学の要素が大きいお菓子作りにおいて、ほんの少しの材料の配合を変えるだけで味も食感も大きく変化するといいます。その試行錯誤の末に生まれた、甘すぎず毎日でも食べられる優しさが、菓子屋 シノノメのお菓子づくりの根底にあります。毛さんが手がける同系列の店舗としては、喫茶半月やシノノメ製パン所などがあり、蔵前の街全体に心地よい時間を提案する場を広げています。

菓子屋 シノノメを訪れたなら、その豊富で魅力的なラインナップから、ぜひ色々な種類を試してみてください。毎朝焼きたてが並ぶマドレーヌは、訪れる人々に人気の一品です。また、季節ごとに内容が変わるパウンドケーキは、しっとりとキメの細かい生地が特徴で、口の中でほろりとほどける食感を楽しめます。春先には苺とホワイトチョコを組み合わせた断面が美しいものや、夏にはレモンやミントを使った爽やかなものが登場するなど、季節の移り変わりを感じさせてくれます。クッキー類の中では、濃厚な味わいのピーナッツバタークッキーのサクホロとした食感や、甘い香りが絶妙なはちみつクッキーなどがおすすめです。他にも、しっとりとした食感が特徴の発酵バタースコーンなど、素材や製法にこだわった焼き菓子が並び、ひとつひとつ異なる風味と食感を楽しませてくれます。ギフトとしても喜ばれるおしゃれなパッケージも、手土産に最適です。

蔵前駅からほど近い場所にある、焼きたてのカヌレを楽しめる専門店がKURAMAE CANNELE（クラマエカヌレ）です。2023年1月のオープン以来、連日多くのお客さまが訪れる人気のスポットとなりました。運営は株式会社CLASSICが手がけており、東京駅周辺で話題の「ギンザコリドーカヌレ」の姉妹ブランドとして、この蔵前の地に誕生しました。お店は単にカヌレを販売するだけでなく、ビル全体を「音」で包むというユニークなコンセプトを持った複合施設の中にあります。木目を基調としたシックで落ち着いた雰囲気の店内で、ラグジュアリーオーディオから流れる上質な音楽とともに、カヌレと向き合う贅沢なひとときを過ごせると評判です。

KURAMAE CANNELEの一番の魅力は、何と言っても「焼きたて」にこだわったカヌレを味わえる点です。一般的にカヌレは、焼き上げてから一度冷まして常温で提供されますが、こちらでは併設された工房で次々と焼き上げ、すぐに店頭に並べるスタイルをとっています。そのため、テイクアウト専門の1階カウンターでは、外側はカリッと香ばしく、中はカスタードクリームのようになめらかでとろりとした、他ではなかなか出会えない“新食感”の焼きたてカヌレを体感できます。この新食感を楽しめるスタンダードなカヌレが、店名を冠した「クラマエ・カヌレ」です。

そして、2階には優雅なカフェスペース「KURAMAE CANNELE CAFE」が設けられています。ここでは1階とはまた異なる、よりプレミアムなカヌレを堪能できます。その名も「グランカヌレ」は、素材すべてを最高級品にこだわった逸品です。特に、黄身の割合が多く濃厚な味わいになるよう養鶏場に特別にオーダーした“カヌレ専用卵”や、フランス産のブラウンシュガー「カソナード」、さらにフランスのボルドー産ラム酒「ネグリタ」を使用して香りづけをするなど、素材一つひとつに深いこだわりが詰まっています。ロンドンのカフェやフランスのサロン・ド・テをイメージしたエレガントな空間で、ゆったりとカヌレを味わうことができます。

2階カフェのもう一つの人気メニューが、グランカヌレとの相性を考えて、フレンチ出身のシェフが考案したオリジナルスイーツプレート「カヌレプレート」です。季節のフルーツを使った限定メニューなど、常に数種類が用意されており、カヌレの豊かな風味と繊細なスイーツのペアリングを楽しめます。また、カヌレの味わいを最大限に引き出すために特別にブレンドされたオリジナル紅茶「カヌレ・ド・ティー」もぜひ試していただきたい名物です。こちらはスリランカのディンブラ地方とインドのアッサム地方の茶葉をブレンドしており、まろやかな甘さと爽やかな香りが特徴で、グランカヌレとのマリアージュにぴたりと寄り添います。1階のテイクアウトでは、クラマエ・カヌレをちょこんと添えた「カヌレ&プレミアム ソフトクリーム」も人気を集めています。テイクアウトのクラマエ・カヌレは、マダガスカル産のオーガニックバニラビーンズや発酵バターを使用しながらも、ラム酒を香り付け程度に抑えているため、お酒が苦手な方やお子さまにも親しみやすいまろやかな味わいに仕上がっています。そのほか、カヌレ専門店ならではのこだわりが詰まった期間限定のフィナンシェなども登場することがあります。蔵前散策のお土産や、カフェでの優雅な休憩に、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

蔵前駅を出てすぐの場所にあるデイリーズ マフィン 蔵前店は、「マフィンを日常的に、そして気軽に食べてもらいたい」というコンセプトを掲げたマフィン専門店です。東京都台東区蔵前という立地で、2014年1月にオープンして以来、地域の人々や訪れる多くの人々に愛されています。外側はカリッと香ばしく、中はしっとりとした食感の大きなアメリカンスタイルのマフィンを、一つひとつ丁寧に焼き上げているのが特徴です。もともとパティシエだった奥様とご夫婦で、何か専門性を持ったお菓子を提供したいという想いから、このマフィン専門店を始められたという温かいエピソードがあります。

こちらのお店の一番の魅力は、デザートとして楽しむ甘いマフィンと、食事としても満足できる甘くないおかずMUFFINの二種類を豊富に揃えている点です。デザート系とおかずMUFFINでは、それぞれに合うように生地を使い分けており、その組み合わせの可能性は無限大に広がっています。これまでに考案されたレシピはなんと1000種類以上にもなり、店頭に並ぶラインナップは毎週入れ替わるため、訪れるたびに新しいマフィンに出会える「一期一会」の楽しみがあります。また、「できるだけ焼きたてを届けたい」というお店のこだわりから、午前中の開店からオーブンが稼働し続け、焼き上がったマフィンが次々と店頭に並びます。そのため、商品の入れ替わりが激しく、夕方にはほとんど売り切れてしまうことも多いそうですから、お目当ての品がある場合は、平日午前中など早い時間帯に訪れるのがおすすめです。

デザートマフィンの中でも、季節の果物と風味豊かなクリームチーズを組み合わせたりんご＆レアチーズや、濃厚なチョコレートの風味を楽しめるチョコレートなどは、多くのお客様から人気を集めています。週替わりのメニューには、和の素材を取り入れたほうじ茶カスタードなど、ユニークで風味豊かなマフィンも登場します。

マフィン以外にも、朝食やランチにもぴったりなおかずMUFFINは、具材がたっぷりで食べ応えがあり、新感覚の食事としても親しまれています。例えば、ベーコンや野菜、クリームソースなどがバランスよく入ったきのこのカルボナーラは、ボリューム満点でお腹を満たしてくれます。また、マフィンやベーグル、スコーンのほかに、可愛らしい動物の形をしたどうぶつクッキーやフィナンシェ、ラスクなどの焼き菓子も販売しており、手土産やちょっとしたプレゼントとしても選ばれています。営業時間は平日が8時、土曜日が11時からですが、マフィンがなくなり次第閉店となるため、訪問の際はご注意ください。定休日は日曜日と月曜日、祝日となっています。豊富な種類の中から、自分の好みやその日の気分に合わせた一品を見つけるのも、このお店を訪れる楽しみのひとつです。

かつて江戸幕府の米蔵が立ち並んでいたことから名付けられた蔵前は、今や「東京のブルックリン」とも呼ばれ、古い歴史と新しいクリエイティブな文化が優しく融合する人気のエリアです。隅田川が近くに流れ、東京スカイツリーの姿も望めるこの街で、長年、地元の方々に愛され続けているのが天ぷら・天丼の専門店、蔵前いせやです。

蔵前いせやは、明治22年（1889年）に創業した台東区の天ぷらの名店、「いせや」の系譜を受け継いでいます。 創業者の方の三男が独立して開いたお店で、伝統の味を守りつつ、蔵前の地に根付いてきました。 店内はカウンター席と落ち着いたお座敷があり、おひとりさまからご家族連れまでゆったりとお食事を楽しめます。

こちらのお店の大きな特徴は、江戸前の伝統にのっとり、香りの良いごま油で揚げた風味豊かな天ぷらと、濃いめに仕上げられた甘辛いタレにあります。 天ぷらをさっとタレにくぐらせるスタイルは、ご飯が進むしっかりとした味わいで、多くのお客さまの心をつかんでいます。特注のタレは甘じょっぱく、このタレをまとうことで、揚げたての具材の美味しさが一層際立ってきます。

お食事のメニューの中でも特に人気を集めているのが、大きな具材が丼からこぼれんばかりに盛られた海老穴子天重や、海老、キス、海老と貝柱のかき揚げなどが入ったボリューム満点の天重です。 新鮮な魚介の天ぷらは、季節によって内容が変わる魚天丼でも楽しむことができ、訪れるたびに旬の味覚を堪能できるのも魅力です。

また、お昼の時間帯には、女性やお年寄りの方にも嬉しい、量が軽めに調整された海老3本丼やキス2尾丼などのサービス丼もご用意されていることがあります。 揚げたての天ぷらをさっぱりと召し上がりたい方には、揚げ物と御飯、お吸い物が別々に用意される天麩羅定食もおすすめです。 定番の天丼や定食に加え、特筆すべきは、前日までの予約が必要な持ち帰り専用のオリジナル商品、蔵前いせやオリジナル 天サンドです。こちらは天ぷらをパンで挟んだ珍しい一品で、二人前から承っています。

【バナナサンド】#中村倫也 えび天丼『蔵前いせや』お店は？ ごちそうババ抜き 2022/7/26放送でも紹介

都営地下鉄の蔵前駅から、賑やかな大通りから一本入った裏路地に佇む蔵前元楽総本店は、地元に長年愛され続けているラーメン店です。1995年に創業し、東京の背脂チャッチャ系ラーメンの文化を支えてきました。このお店の建物は、昭和37年に割烹料理店として建てられたものをルーツに持っており、その後は江戸時代から続く玩具メーカーの社員食堂として利用されていたという、とてもユニークな歴史を持っています。趣のある古風な佇まいは、歴史あるこの街の雰囲気に溶け込み、訪れる人を温かく迎え入れてくれます。

そのラーメンの最大の魅力は、たっぷりの背脂がふりかけられた見た目からは想像できない、その食べやすさです。豚のゲンコツ、鶏ガラ、そして野菜を3日間かけてじっくりと炊き出した濃厚なスープは、深みのある味わいながらも、臭みを感じさせないよう背脂を徹底的に下処理しているため、驚くほどあっさりといただけます。背脂の持つ甘みがスープ全体のまろやかさを引き立て、脂っこさが苦手な方にも親しみやすい一杯に仕上がっているのです。また、スープの味によって麺の種類も使い分けているというこだわりがあり、醤油味の「元らーめん」には濃厚なスープによく絡む中太ストレート麺が選ばれています。

お店の二大看板は、醤油ベースの「元らーめん」と、すっきりとした塩味の「楽らーめん」です。どちらも根強い人気がありますが、さらに背脂を多めに仕上げた「特製元らーめん」も、濃厚な味わいを求める方々から支持を集めています。また、ラーメンと並ぶ名物として、お店が商標登録している「ぶためし」も欠かせません。この「ぶためし」は、角切りにされたとろとろの煮豚チャーシューがご飯の上にたっぷりと盛り付けられ、特製のタレと香ばしいごま油をかけていただくのが元楽流です。ラーメンと一緒に「半ぶためし」をセットで注文するお客様が多く、ラーメンと丼の黄金の組み合わせを楽しんでいらっしゃいます。

このお店でぜひ味わっていただきたいのが、特製のタレでじっくりと煮込まれた豚バラ肉のチャーシューです。程よい噛みごたえと濃いめの味付けが特徴で、ラーメンの具としてはもちろんのこと、ご飯との相性も抜群の絶品です。このチャーシューは通販でも購入できるほど人気があります。また、定番メニューのほかに、モチモチとした皮の食感が楽しい「元楽餃子」や、季節に合わせて「冷やしつけ麺」や「油そば」といった限定メニューも登場しますので、何度訪れても新しい美味しさに出会える楽しみがあります。蔵前という歴史と新しい文化が交差する街で、時代を超えて愛される「蔵前元楽総本店」のラーメンを、ぜひ一度ご賞味ください。

蔵前駅からほど近い国際通り沿いに、2016年2月2日にオープンした「らーめん改」は、貝の旨みを主役にした個性的なラーメンで知られ、地元はもちろん遠方からも多くのラーメン好きが訪れる人気店です。店名の「改」には、「改善」「改革」を意味する文字通り、常に進化し、ブラッシュアップしていくという店主の強い思いが込められています。店主の木場本幸治さんは、鯛塩らーめんや濃厚海老つけ麺で知られる青梅の名店「いつ樹」や、その系列の「五ノ神製作所」で修業を積んだ方で、海の幸を活かした独自の一杯を蔵前で開花させました。白を基調とした店内は清潔感があり、まるでカフェのような雰囲気で、女性お一人でも気軽に入りやすい空間なのも嬉しい点です。

「らーめん改」を語る上で欠かせないのが、看板メニューの貝塩らーめんです。一般的なラーメンのスープとは一線を画し、アサリをメインに煮干しや昆布といった魚介の旨味だけで出汁をとるという独自の製法を用いています。動物系の出汁を一切使わないことで、貝の旨みがダイレクトに感じられ、磯の香りがふわりと広がる、滋味深く上品な味わいに仕上がっています。一口いただけば、貝の旨みが凝縮されたスープの奥深さに感動を覚えることでしょう。この独創的なスープに合わせるのは、店舗の2階で製麺している自家製の多加水手もみ縮れ太麺です。モチモチとした強い食感と平打ちの形状が、貝出汁のスープをしっかりと持ち上げ、口の中でスープと麺が一体となって美味しさが広がります。さらに具材も個性的で、一般的なメンマの代わりにタケノコをトッピングしている点も、和の要素を感じさせるユニークな特徴となっています。

貝塩らーめんと並ぶ主力メニューとして、煮干つけ麺も多くのファンに支持されています。こちらは濃厚な煮干しの風味が力強く感じられるつけ汁で、貝出汁のあっさりとした上品さとはまた違った、深みのある魚介の魅力を楽しめます。また、サイドメニューとして人気なのが和えそばです。貝油和えそばや煮干油和えそばがあり、ラーメンを堪能した後に追加で注文するお客様も多いです。ラーメンとは異なり、こちらはパツパツとした歯切れの良い食感の中細ストレート麺が使われており、一杯で二種類の麺の食感を楽しめるのも、このお店ならではの魅力です。

トッピングのチャーシューにもこだわりが光ります。高級なハムのようなしっとりとした食感と品の良い味わいが特徴の低温調理チャーシューが使われており、スープに浸していただくと、貝の旨みが加わってまた異なる美味しさが楽しめます。ご飯ものも充実しており、ラーメンとともにぜひ味わっていただきたいのが炙りチーズご飯やチャーシューご飯です。特に炙りチーズご飯は、修行先系列店でも人気の一品で、香ばしさとチーズのコクが食欲をそそります。さらに、季節の移り変わりにあわせて、夏場には冷やし貝塩らーめんのような限定メニューが登場することもあり、貝出汁の奥ゆかしさを冷製スープで楽しませてくれます。常に進化を続ける「らーめん改」で、蔵前の新しい食の魅力を発見してください。

蔵前駅近く、国際通り沿いに佇む麺屋 上々は、鴨の旨みを最大限に引き出した洗練されたラーメンで、多くのお客さまに愛されている人気のお店です。2020年6月17日にオープンした比較的新しいお店ですが、店主さまは「ねむ留」や「麺魚」といった名店でのご経験をお持ちで、その確かな技術と知恵が詰まった一杯を楽しむことができます。

このお店の最大の特徴は、手間暇かけて丁寧に作られた鴨スープにあります。スープは丸鴨と水のみで出汁を取り、さらにろ過水を使って素材の旨みをクリアに引き立てているそうです。この丁寧な仕事のおかげで、鴨特有のクセが抑えられ、すっきりとエレガントな味わいに仕上がっているのが魅力です。また、カウンター席の卓上には、味の変化を楽しめるような工夫が凝らされています。特に、柑橘系の爽やかさを持つ「山椒ピュアオリーブオイル」や「ローリエを漬け込んだ穀物酢」といった、ラーメン店ではあまり見かけない調味料が用意されているのは、探求心に満ちた店主さまのこだわりが感じられる、嬉しいポイントです。お店の落ち着いた雰囲気や、お冷代わりにウーロン茶が提供される心遣いもあり、女性のお客さまも気軽に訪れている様子がうかがえます。

お店の看板メニューのひとつは、シンプルながら奥深い味わいの鴨塩です。鴨の清湯スープに合わせる塩ダレには、伊吹いりこやアゴ、サバ、昆布、本枯れ節などの魚介の旨みが凝縮されていて、鴨と魚介の旨みが絶妙なバランスで融合しています。麺は、スープとの相性を考えて選ばれた、ストレートの中細麺が使われており、スープによく絡む心地よい食感です。具材として添えられる真空低温調理の鴨ロース肉は、しっとりとしていて肉の旨みが濃く、ラーメン全体の味わいを豊かにしてくれます。

もうひとつの人気メニューである鴨醤油は、キレのある醤油ダレが鴨の風味をさらに際立たせる、深みのある味わいを楽しめます。また、少し刺激的な味に挑戦したい方には、青唐辛子が効いた鴨青唐もおすすめです。麺料理だけでなく、食後の楽しみとして、残ったスープを最大限に活かせる「鴨雑炊セット」も隠れた人気を集めています。さらに、汁なしの鴨まぜそばや、細麺と太麺が選べる鴨つけそばもメニューにあり、鴨の様々な魅力を味わい尽くすことができますよ。ラーメンからご飯ものまで、鴨を主役に据えながらも飽きさせない豊富なメニュー構成が、このお店の大きな魅力となっています。

蔵前駅のほど近く、職人の街として知られるエリアでひときわカカオの香りを漂わせるのが、サンフランシスコ発のクラフトチョコレートブランド「ダンデライオン・チョコレート」の海外初進出店である「ファクトリー&カフェ蔵前」です。このブランドは、2010年に2人のチョコレート好きの若者が、小さなガレージを実験室にしてスタートしたのが始まりです。カカオ豆の選定からチョコレートバーになるまでの全工程を一貫して行う「Bean to Bar」のスタイルを大切にし、カカオ豆本来の風味を引き出すことを追求しています。日本の一号店として2016年2月にオープンしたこの店舗は、戦後に建てられた倉庫をリノベーションして作られました。創業者が蔵前という土地を選んだ背景には、伝統的な職人文化が今も残るこの街と、創業地であるサンフランシスコのミッション地区が、若手のアーティストやクラフトマンが集まって街全体が活性化していった点で共通しているという文化的な共鳴があったと言われています。大きなファクトリーを併設できる建物があったことも、この場所を選んだ決め手の一つです。

ダンデライオン・チョコレートの最大のこだわりは、カカオ豆の個性を最大限に生かすことです。使用する原料は、世界10カ国以上のカカオ農園から直接買い付けたシングルオリジンのカカオ豆とオーガニックのきび砂糖の二つのみというシンプルさで、余計なものを加えずカカオの風味をストレートに楽しむことができます。この「ファクトリー&カフェ蔵前」の大きな魅力は、1階の工場スペースで実際にカカオ豆が選別され、焙煎や成形といったチョコレート作りの全工程を間近に見学できる点です。製造の様子を眺めながら、こだわりが詰まったスイーツやドリンクを味わえるのは、ファクトリー併設のカフェならではの特別な体験と言えるでしょう。また、メニューは使用するカカオ豆によって変わるため、訪れるたびに新しい味わいとの出会いがあるのも楽しみの一つです。

特に人気を集めているメニューの一つが、東京では当時珍しいと話題になったスイーツのスモアです。とろけるマシュマロの中に濃厚なチョコレートが閉じ込められており、軽やかな食感とチョコレートのバランスが絶妙で、大人からお子さままで幅広く愛されています。また、贈り物として選ばれることの多いガトーショコラは、濃厚ながらもカカオの風味が生きた一品で、手土産の定番として人気があります。そして、ブランドを象徴する商品のチョコレートバーは、シンプルな原料だからこそ際立つカカオ豆の産地ごとの個性（シングルオリジン）を、食べ比べながらじっくりと堪能できます。

さらに、特別なチョコレート体験を求める方には、シェフズテイスティングという蔵前と伊勢の店舗限定で提供されているミニスイーツセットがおすすめです。異なる産地のチョコレートを使った5種類のスイーツを少しずつ味わうことができ、まるでフルコースのような贅沢なひとときを過ごせます。ドリンクでは、蔵前エリアの有機ほうじ茶を贅沢に使った店舗限定のクラマエホットチョコレートもおすすめです。ほうじ茶の香ばしさがチョコレートの濃厚な味わいと調和し、ここでしか味わえないユニークな風味を生み出しています。また、カカオ豆の産地による味わいの違いをより深く知りたい方には、3種類のブラウニーを食べ比べできるブラウニーバイトフライトもございます。ぜひ、職人の情熱とこだわりが詰まったカカオの多様な表情を、開放的で心地よい空間でゆっくりとお楽しみください。

【有吉くんの正直さんぽ　東京　蔵前　ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前】台東区蔵前で新旧名店探し　絶品スイーツ食べ比べお店は？　2019/5/18放送
【所さんお届けモノです ダンデライオン・チョコレート】遊べて美味しい(秘)職人技エリア 手作りのチョコレートのお店は？2020/8/30放送
【なりゆき街道旅 ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前】なりゆき旅『手作りチョコレート』のお店は？2021/8/29放送
【ヒルナンデス】手作りチョコレート食べ比べ『ダンデライオン・チョコレート ファクトリー＆カフェ蔵前』#井森美幸 #島袋寛子 浅草・蔵前の駅近グルメ 2025/3/10放送でも紹介

蔵前エリアで「大人の集う隠れ家的なカフェ」として親しまれているのが、喫茶 半月です。シックで大人らしいシンプルな空間が、おしゃれな街・蔵前の雰囲気に溶け込んでいます。こちらのお店は、もともと蔵前で人気の高い焼き菓子店「菓子屋シノノメ」の2階に2018年頃にオープンしました。店舗の半分が隠れているような造りであったことから「半月」という、なんとも風情のある名前が付けられたそうですよ。その後、より広く、落ち着いた空間を求めて2023年2月に現在の場所へと移転・リニューアルオープンを果たしました。現在も「菓子屋シノノメ」をはじめ、「シノノメ製パン所」や「半月焙煎研究所」など、蔵前エリアを中心に展開する系列店を持つ、食と空間にこだわるお店のグループの一員として、多くのファンを集めています。

喫茶 半月を訪れてまず目を奪われるのが、その洗練されたインテリアと内装です。「シックで、大人っぽくシンプルに」というコンセプトのもと、アンティーク調の家具や小物が丁寧に配されており、日常を忘れさせてくれるような落ち着いた時間が流れています。店内には、ひと際目を引く背の高い美しい食器棚があり、まるでギャラリーのようにおしゃれな雰囲気を楽しめます。提供されるドリンクやスイーツには、ノリタケの金縁のカップや金色のカトラリーなど、食器の一つ一つにもこだわりが感じられ、細部にまで行き届いた美意識が訪れる人たちの心を豊かにしてくれます。さらに、こちらのお店の大きな魅力は、お隣にある系列店の「半月焙煎研究所」で自家焙煎された、香り豊かな珈琲豆を使っている点です。エスプレッソドリンクでは豆の種類を選べるサービスもあり、珈琲好きにはたまらない、自分好みの一杯を見つける楽しみがあります。

お店のシグネチャーメニューとして絶大な人気を誇るのが、見た目も上品な季節のシューです。サクサクのシュー生地に、季節のフレッシュな果物と、それに合わせて作られたクリームがたっぷり詰められています。例えば、桃とフランボワーズ、柑橘とマスカルポーネなど、季節ごとに変わる組み合わせを求めて、多くのお客さんが足を運んでいます。また、定番のレアチーズケーキも、洗練された空間で味わうのにふさわしい、シンプルな美しさと繊細な味わいが人気です。

そのほかにも、丁寧に作られたスイーツが充実しています。シンプルな味わいのロールケーキは、珈琲の香りを邪魔しない、素朴で優しい甘さが魅力です。しっとりとした食感が特徴のキャロットケーキは、生地にレーズンが入り、チーズフロスティングの上にはくるみやかぼちゃの種がトッピングされており、ナッツの香ばしさがアクセントになっています。そして、旬のフルーツを贅沢に使った季節のショートケーキも、訪れる時期によって異なる彩りを楽しませてくれます。ドリンクは、ドリップコーヒーやカフェラテといった定番はもちろん、桃ソーダや巨峰ソーダなどの季節のソーダ、さらには、ちょっと大人な時間を演出してくれる珈琲ベースのカクテルなど、幅広いラインナップが揃っています。大人の隠れ家的な雰囲気の中で、美味しい珈琲と美しいスイーツを味わいながら、至福のひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。土日祝日は行列ができることもありますので、時間に余裕をもって訪れることをおすすめします。

蔵前駅からほど近い静かな路地裏に佇む、未来の自分へ手紙が送れる詩的喫茶が「封灯（ふうとう）」です。
「素直な気持ちと日々を味わう」をコンセプトに、日常の忙しさを忘れて自分自身と向き合う、ゆったりとした時間を過ごしてほしいという想いが込められています。こちらは、未来の手紙カルチャーブランド「自由丁」の二号店として、2023年12月16日にオープンしました。店名の封灯という響きも美しく、その名の通り、まるで心の奥に灯る想いをそっと封じ込めるような、穏やかな空間が訪れる人々を包み込みます。

このお店にしかない最大の特徴は、一年後の自分へ手紙を送る体験ができるメニュー、TOMOSHIBI LETTERがあることです。このTOMOSHIBI LETTERには、レターセットとドリンク、一口サイズのスイーツが付いています。お客様が綴った手紙は、書き終わった後にご自身で好きな色を選んでシーリングスタンプ（封蝋）で封をするという、心を込めた特別な儀式を経て、店内に設置されたポストへ投函されます。一年後、その時の自分へ届くという、感動的なサービスが人気を集めています。店内には、約高さ3メートル、幅7メートルにもおよぶ巨大な「手紙棚」が設けられており、そこには過去にお客様が書かれた1年366日分の未来へのお手紙が大切に保管されています。この手紙棚の存在が、訪れる方に時間という概念を意識させ、物思いにふける特別なきっかけを与えてくれます。また、客席には封灯ならではの筆記用具が用意されており、喫茶としての利用の方にも、ふとした瞬間に手紙を書きたいという気持ちに応えてくれます。

喫茶メニューとして日常的な利用を目的としたものには、詩的な言葉と飲み物やスイーツがセットになった「A CUP OF LETTER」があります。こちらの詩は、詩人でもあるオーナーの小山将平氏が手がけているもので、添えられた詩を読みながら、飲み物と共にゆったりとした時間を過ごせるよう工夫されています。「A CUP OF LETTER」は、詩と飲み物のセットだけでなく、スイーツも加えたセットを選ぶこともでき、静かに思いを巡らせたいおひとりさまの休日にもぴったりです。

お店は、昭和の元おもちゃ問屋をリノベーションした建物で、懐かしさと新しさが同居する落ち着いた雰囲気を持っています。客席には、オーナーが世界を旅して出会ったアートや、1900年初期のアンティーク家具が配されており、優しい灯りに照らされた空間で、落ち着いて手紙を書いたり、読書をしたりと、ゆったりと自分に浸るひと時を過ごせます。また、ドリンクやスイーツには、蔵前の地域の名店とのコラボレーションが随所に光ります。

東京のクリエイターが集まる街、蔵前で、新しいコーヒーの楽しみ方を提案しているのが、スペシャリティコーヒーのロースター、Lonich（ロニック）です。2023年4月21日にオープンしたこのお店は、「コーヒー体験をデザインする」をコンセプトに掲げています。店名には、「Leave our name in coffee history」（コーヒーの歴史に名を残す）という、熱い想いが込められて「Lonich」という造語が生まれました。

Lonichの一番の魅力は、コーヒーを五感で楽しむ特別なコース形式、「クリエイティブカウンター」です。カフェでコーヒーを一杯注文するのとは違い、知識豊富なパーソナルバリスタが一人ひとりについて、目の前で一杯ずつ淹れてくれるのです。ドリンクや、それに合わせたペアリング用のスイーツが、まるでフルコース料理のように順に提供されるため、非日常的で特別な時間が流れます。

この特別なコーヒー体験を支えているのが、オーナー自らが世界各国のコーヒー農園に足を運び、生産過程を学んで入手した最高品質で希少なコーヒー豆です。特にアジア圏のコーヒー豆は独自に買い付けを行っており、中国の雲南省など、次代の産地として成長が著しい地域のユニークで新しいコーヒーを日本に紹介することに力を入れています。

店頭では、そうして厳選された世界中のトップクオリティのコーヒー豆が、常時10種類以上も並んでいます。

テイクアウトで気軽に立ち寄れるスタンディングのスペースと、特別なコースを味わうカウンター席が分かれているのも、お店の特徴です。

また、コーヒーの味を最大限に引き出すために、店が開発した独自のドリッパーLonich Model Silk Dripperも人気を集めています。

コーヒーを主役としながらも、洗練されたバリスタたちが創造性を掛け合わせ、訪れる人の好奇心を満たすような創作ドリンクや、コーヒーの物語に合わせたペアリングスイーツも、コースの大きな楽しみの一つです。

毎週金曜日と土曜日には、夜の時間帯にNight Sessionという特別な営業も設けています。

【有吉くんの正直さんぽ】至極のコーヒーフルコース体験『Lonich,』#有吉弘行 #浜口京子 #おいでやす小田 蔵前周辺 2025/10/18放送でも紹介