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イタリア北東部に広がるドロミーティは、その彫刻のような美しい山々の景観から「世界で最も美しい山岳景観」と称される場所です。2009年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。イタリア語では「淡色の山々」を意味するモンティ・パッリディとも呼ばれるこの山岳地帯は、トレンティーノ・アルト・アディジェ州、ヴェネト州、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の3州にまたがる広大なエリアにあります。その雄大さは、標高3,000メートルを超える峰が18も連なっていることからも伝わってきます。
この地の特徴的な山容は、今からおよそ2億5千万年前に海底で隆起した太古のサンゴ礁が起源となっていることが、地質学的に大きな価値を持っています。主成分である炭酸マグネシウムを多く含む石灰岩系の鉱物「苦灰石(ドロマイト)」から、この山塊は「ドロミーティ」と名付けられました。これは、18世紀にこの鉱物を発見したフランスの地質学者デオダ・ドゥ・ドロミューの名に由来しています。氷河の侵食作用などで、切り立った鋭い尖峰や垂直にそびえる岩壁、深く長い谷間が形成され、独特の灰白色の岩肌と、眼下に広がる緑の高原、湖とのコントラストが息をのむ絶景を作り出しているのです。
この世界遺産は一続きの山脈ではなく、九つの地域に点在して登録されています。主なものだけでも、最高峰のマルモラーダ山、シンボル的な三つの岩峰トレ・チーメ・ディ・ラヴァレード、ペルモ・クロダ・ダ・ラーゴ山群など、それぞれのエリアに個性豊かな景観が見られます。特にハイキングやトレッキングの聖地として知られ、トレッキングコースが数多く整備されていますから、体力に合わせて楽しめます。東側の拠点となるコルティナ・ダンペッツォからは、ロープウェイを使ってポルドイ峠の展望台まで手軽に登り、雄大なパノラマを一望することもできます。また、「ドロミーティの真珠」とたたえられるミズリーナ湖や、「ドロミテの宝石」と呼ばれる翡翠色のカレッツァ湖など、湖の絶景も見逃せません。山歩きのあとは、かぼちゃやほうれん草を詰めた半月型のラビオリ、カスンツィエイや、パンを使った団子状のカネーデルリといった、この地域ならではの郷土料理もぜひ味わってみてください。
ドロミーティを訪れるベストシーズンは、高山植物が咲き誇る6月から9月上旬の夏ですが、天候が変わりやすい山岳地帯のため、夏でも雨具や防寒具は必ず用意することが大切です。ハイキングを楽しむ際は、無理をせず自分の体力を考慮したコースを選ぶようにしてください。広いエリアを効率よく巡るためには、ベネチアなどからの直行バスを利用するか、レンタカーが便利ですが、バスは本数が限られていますので、事前に運行時間を確認しておくと安心です。山小屋(リフージョ)を利用するハイカーも多いですが、夏季の営業期間は決まっていますので、もし宿泊を予定している場合は予約をしておくことをおすすめします。この壮大な自然の中では、マナーを守り、景色だけでなく静けさや空気の美しさも心ゆくまで感じていただきたいです。
| 住所 | イタリア 〒32023 ベルーノ ロッカ・ピエートレ ドロミティ |
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