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東京都墨田区八広にあるは、昭和の下町文化と昔ながらの酒場の味を今に伝える、1966年(昭和41年)創業の大衆酒場です。京成曳舟駅から徒歩約7分、明治通り沿いに店を構え、地元の人々を中心に長く親しまれてきました。その歴史は、1927年(昭和2年)に曳舟で創業した「三祐酒場」にさかのぼります。もともとは酒屋として始まり、店先でお酒を楽しむ角打ちから酒場へと発展しました。八広店は創業家の三男がのれん分けを受けて開いたお店で、現在は2代目の奥野木晋助さんが伝統の味を守っています。本店は区画整理によって閉店したため、八広店が三祐酒場の歴史を受け継ぐ貴重な1軒となっています。
お店を語るうえで欠かせないのが、です。三祐酒場は、現在では広く親しまれている「チューハイ」の原型となった焼酎ハイボールを生み出した店のひとつとして知られています。その誕生は1951年(昭和26年)。当時の店主がアメリカ軍関係者の施設でウイスキーのハイボールに出合い、焼酎をもっと飲みやすく、おいしく楽しめるようにと工夫を重ねたことが始まりとされています。焼酎と炭酸に、秘伝の割り材を加えて仕上げる琥珀色の1杯は、すっきりとした飲み口と独特の風味が魅力です。割り材の配合は代々受け継がれる門外不出のもので、下町の酒場文化を象徴する味として大切に守られています。
店内には、昔ながらの大衆酒場らしいカウンターが広がり、常連客の会話や料理を作る音が心地よく響きます。建物には複数の入り口が設けられ、独特な形をしたカウンターも、このお店ならではの特徴です。昭和の面影を残しながらも、料理は和食だけにとどまらず、洋食や中華料理まで幅広くそろいます。店主の奥野木さんは和食料理店などで経験を積み、2001年から2代目として店を切り盛りしてきました。先代から受け継いだ味を大切にしながら、新しい料理にも積極的に取り組む姿勢が、長く愛される理由のひとつです。
料理の看板は、創業当時から受け継がれているとです。は、味噌のまろやかな風味と、じっくり煮込まれたもつの柔らかさが特徴。具材にだしの旨みがしみ込み、焼酎ハイボールとの相性も抜群です。もうひとつの名物は、豚バラ肉と玉ねぎを重ねて串に刺し、時間をかけて揚げた豪快な1品。幾層にも重なった豚肉の旨みと玉ねぎの甘み、ザクザクとした衣の食感を楽しめます。一般的な串かつよりも大ぶりで、食べ応えのある仕上がりも魅力です。
さらに、定番の酒場料理に加えて、ひと手間かけた創作料理も楽しめます。は、時間をかけて味を含ませた魚料理。は、和食中心の大衆酒場というイメージを広げてくれる中華の1品です。では、東京の下町らしい味わいにも親しめます。そのほか、などの洋食メニューもそろい、料理の幅広さに驚かされます。仕入れた食材に合わせて季節の料理が登場することもあり、訪れるたびに違った味に出合えるのも楽しみです。
押上や曳舟周辺には、昔ながらの商店街や町工場が残り、東京スカイツリーのある風景とはまた違った下町の表情が広がっています。この一帯は焼酎ハイボールの名店が集まる「酎ハイ街道」としても知られ、酒場を通して地域の歴史や暮らしに触れられるエリアです。は、そんな下町の文化を味わうのにふさわしいお店。名物の焼酎ハイボールを片手に、受け継がれてきた料理を楽しみながら、昭和から続く東京の酒場の魅力に浸れる1軒です。
| 住所 | 東京都墨田区八広2-2-12 |
|---|---|
| 電話 | 03-3610-0793 |
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