単なる駅そばの枠を超え、多くの人々を魅了する知る人ぞ知る名店です。改札横という抜群のロケーションでありながら、そのクオリティは一般的な駅そばのイメージを軽々と覆し、「駅そばなのに旨い！」という言葉を具現化しています。

このお店最大の魅力は、徹底的にこだわった「麺」と「出汁」にあります。麺は、横須賀の老舗「船食製麺」から毎朝届けられる打ち立ての生麺を、注文を受けてからその場で茹で上げるスタイルを採用しています。
これにより、茹で置きの麺にありがちなブヨブヨとした食感とは無縁の、しっかりとしたコシと滑らかな喉ごし、そして豊かな蕎麦本来の風味を存分に楽しむことができます。
温かい蕎麦であってもこのコシが損なわれないのは、まさに生麺と丁寧な調理法の賜物と言えるでしょう。
そして、その麺を際立たせるのが、店主こだわりの「出汁」です。「かつおぶしの池田屋」に特別に配合を依頼したという、熟成された鰹節、鯖節、宗田節をブレンドした枯れ節を使用し、手間暇かけて丁寧に作られています。
この出汁は、深いうま味と香りが特徴で、一口飲むと心が安らぐような、まろやかで優しい甘みが口いっぱいに広がります。
塩味が強すぎず、蕎麦の風味を邪魔することなく、むしろ引き立てる絶妙なバランスは、他の駅そばでは決して味わえない「浪子そば」ならではの魅力です。
さらに、追い出汁で使った出汁かすを追加することで、鰹節の豊かな香りをさらに楽しむことができます。