【東京】国立「旧国立駅舎」

国立駅 東京

旧国立駅舎

赤い三角屋根が印象的な可愛らしい洋風建築です。
大正時代に建設され、国立市のシンボルとして親しまれていましたが、JR中央線の高架化に伴い一度解体されました。
しかし、市民の強い想いと行政の尽力により、当時の姿のまま復元され、現在は街の歴史を伝える観光拠点として活用されています。

大正15年(1926年)、当時の東京商科大学(現・一橋大学)の学園都市として街づくりが始まった国立に、駅舎は誕生しました。
設計を手がけたのは、鉄道省の関口七重技師です。
赤い三角屋根と白壁のコントラストが美しい洋風建築は、開業当時から国立の街のシンボルとして、人々に愛され続けてきました。
駅舎の設計には、街の発展を願い、駅と大学、そして街並みが一体となった美しい景観を創出したいという意図が込められていたと言われています。
この愛された駅舎は、JR中央線の高架化事業に伴い、平成18年(2006年)に惜しまれつつも一度解体されます。
解体直前の1ヶ月間には、約2万人の市民が別れを惜しむために訪れるなど、その存在は単なる駅の建物以上のものとなっていました。
この時、市民の中から「駅舎をなくしてはいけない」という強い声が上がり、保存運動が活発化しました。
結果として、解体された部材は国立市が保管することとなり、将来的な復元への第一歩となりました。
その後、10年以上の時を経て、市民の熱い想いが実を結び、平成31年(2019年)に、元の場所に忠実に復元されました。
復元にあたっては、解体時に保管されていた約1,300個の部材を再利用し、当時の建築技術を再現するなど、歴史的価値を損なわないよう細心の注意が払われました。
現在、旧国立駅舎は観光案内所として活用されており、国立の歴史や文化、観光情報を発信する拠点となっています。
建物内部は、当時の駅長事務室が再現された展示室や、旧駅舎の歴史を学べるコーナー、多目的スペース、そして鉄道模型が楽しめるスペースなどが設けられ、大人から子どもまで楽しめる施設となっています。

住所 〒186-0002 東京都国立市東1丁目1−69
TEL 042-505-6691

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カテゴリー: 国立
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