志摩観光ホテル ザ クラシック
三重県伊勢志摩国立公園、賢島(かしこじま)の高台に佇む「志摩観光ホテル」は、1951年(昭和26年)の開業以来、「海の迎賓館」として国内外の賓客をもてなしてきた、日本を代表するリゾートホテルです。
リアス式海岸の美しい英虞湾(あごわん)を見下ろす唯一無二のロケーション、昭和を代表する建築家・村野藤吾の設計による空間美、そして小説『華麗なる一族』の舞台となった物語性が、このホテルにしかない特別な滞在体験を提供しています。
志摩観光ホテルの最大の魅力は、その歴史的背景と、時代を超えて愛される建築美、そして食の伝統が三位一体となっている点にあります。
このホテルは「ザ クラシック」と全室スイートの「ザ ベイスイート」の2つの棟から構成されており、それぞれが異なる魅力を放ちながら、ホテル全体として極上の「志摩時間」を提供しています。
- 建築家・村野藤吾:大阪を拠点に活躍し、独創的な作風で知られる。
「東の丹下、西の村野」と評された建築界の巨人。
現存する代表建築は、日生劇場、世界平和記念聖堂、ザ・プリンス 箱根芦ノ湖など - 建築家・村野藤吾の精神が息づく空間
志摩観光ホテルの開業当初からの本館であった「ザ クラブ」(現在は一部展示スペースとして利用)と、1969年(昭和44年)竣工の「ザ クラシック」(2016年リニューアル)は、昭和を代表する巨匠、村野藤吾氏(1891-1984)が設計を手掛けています。
村野建築の特長は、自然との調和と、利用客への深い配慮にあります。
特に開業時の建物(現「ザ クラブ」)は、戦後の物資が乏しい時代、村野氏が設計した三重県鈴鹿の海軍工廠高等官集会所(将校倶楽部)の柱や梁を移築して建設されました。
このエピソードは、このホテルが単なるリゾート施設ではなく、歴史の遺産を継承し、新しい役割を与えられた物語を持つ「建築作品」であることを示しています。
村野氏は、建物の構造だけでなく、家具や照明器具のデザインまで手掛けており、館内の随所には、曲線を用いた手すりや、利用者が一息つけるように設計された階段の踊り場など、人への優しさが感じられるモダニズム建築の粋が凝縮されています。 - 歴史を彩る迎賓館としての役割とサミットの舞台
開業以来、志摩観光ホテルは「海の迎賓館」として、昭和天皇皇后両陛下をはじめ、多くの皇族や国内外の賓客を迎え入れてきました。
その迎賓の歴史は、2016年(平成28年)のG7伊勢志摩サミット開催地となったことで、国際的な舞台で最高潮に達します。
各国首脳がこの地で討議を重ね、英虞湾の美しい景色を眺めたことは、このホテルの格調の高さを世界に知らしめました。
館内にはサミット開催時の資料などが展示されており、その歴史の重みに触れることができます。 - 小説『華麗なる一族』の舞台と、伝統の「海の幸フランス料理」
小説家・山崎豊子氏も長年にわたりこのホテルを定宿とし、代表作『華麗なる一族』の構想を練り上げました。
「陽が傾き、潮が満ちはじめると、志摩半島の英虞湾に華麗な黄昏が訪れる」という冒頭文の情景は、このホテルから望む英虞湾の夕景から生まれたと言われています。
「ザ クラブ」には、山崎氏が執筆に使用した机や椅子が展示されており、文学ファンにとっても聖地となっています。また、美食の伝統もこのホテルの大きな魅力です。
メインダイニング「ラ・メール ザ クラシック」で提供される「海の幸フランス料理」は、伊勢海老や鮑など、伊勢志摩が誇る豊富な海の幸を活かした独自のフレンチです。
特に「伊勢海老のクリームスープ(ビスク)」や「鮑のステーキ」は、故・高橋忠之総料理長(第5代)の時代から受け継がれてきた名物料理であり、このホテルでしか味わえない至高の逸品として知られています。
| 住所 | 〒517-0502 三重県志摩市阿児町神明731 |
|---|---|
| TEL | 0599-43-1211 |
ホームページ
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