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京都府乙訓郡大山崎町にひっそりと佇む聴竹居は、建築家・藤井厚二が日本の風土に適した住宅の理想を求めて、昭和3年(1928年)に建てた自邸です。この建物は、藤井が研究と実践を重ねた5回目の実験住宅の集大成として知られています。藤井厚二は、当時としては最先端の環境工学的な視点から、日本の気候や日本人の生活様式に合う住まいを科学的に追求しました。その功績が認められ、聴竹居は2017年に、建築家が自邸として建てた昭和の住宅としては初めて、国の重要文化財に指定されました。現在は、株式会社竹中工務店が所有し、地元の方々を中心とした「一般社団法人聴竹居倶楽部」によって大切に維持管理され、事前予約制で一般公開されています。
この聴竹居にしかない最大の特徴は、「環境共生住宅の原点」ともいわれる、自然の力を巧みに利用した設計にあります。日本の夏を涼しく健康的に過ごすための工夫が随所に凝らされていて、例えば、地中に埋められた土管を通して外部の冷たい空気を室内に取り込む「導気口」の仕組みや、屋根裏を使った自然な換気システムなどが取り入れられました。建物の名前は、藤井の雅号にちなんだもので、当時、周囲が竹林に囲まれていたことに由来しています。建築を通じて自然の音を聴き、環境と共生する藤井の思いが、この名前に込められているようです。
聴竹居の内部空間は、和風と洋風、そしてモダニズムデザインが見事に融合した空間です。当時の西洋的な生活様式を取り入れつつも、日本の数寄屋建築の伝統的な素材や技法が活かされています。特に目を引くのが、家族が集う居間を中心とした間取りです。居室の一部には畳敷きの「小上がり」が設けられていますが、これは椅子に腰かけた人と、畳に座った人の目線の高さが合うように、床面が30センチメートル高く設計されています。家族がいつでも互いの存在を感じ、会話を楽しめるように計算された、藤井厚二の家族への愛情が伝わるような空間デザインです。
また、住まい全体を豊かにする細部へのこだわりも、聴竹居の大きな魅力となっています。藤井は建築だけでなく、家具や照明、絨毯に至るまで、生活に関わるあらゆるものを自らデザインしました。部屋ごとに形や明るさが異なる照明は、空間の雰囲気に合わせて調整されており、モダンでありながら温かみのある光を放ちます。建物の外壁には、耐熱性に優れた日本の伝統的な土蔵壁の技術が採用され、日本の自然素材を活かした工夫が見られます。縁側の窓は、柱を極力排して雄大な景色を楽しめるよう設計されており、窓の上部がすりガラスにすることで、景色を額縁のように切り取り、より美しく見せる効果を持たせています。冬の冷たい隙間風を防ぐための窓枠の密閉性を高める工夫など、目立たない部分にまで、快適な暮らしのための科学的な配慮が息づいています。見学は水曜日、金曜日、日曜日の完全予約制となっており、訪れる際は公式ウェブサイトで予約方法や注意事項を事前に確認してからお出かけください。
| 住所 | 京都府乙訓郡大山崎町大山崎谷田31 |
|---|---|
| 電話 | 075-956-0030 |

"木造モダニズムの国ー日本"を代表する建築 重要文化財「聴竹居」…
聴竹居の観光情報 営業期間:その他:営業 お盆、年末年始 要予約(予約は先着順)※詳細は聴竹居ホームページ(http://www.chochikukyo.com)をご覧ください。 営業 水曜日、金曜日……