中院
天台宗の別格本山であり、創建から1100年以上の歴史を持つ古刹です。
かつては川越の中心的寺院「無量寿寺」を構成する三院の一つであり、喜多院(北院)よりも寺勢が強かったとされる歴史を持っています。
その静かで格調高い佇まいから「京都のお寺みたい」と評されることもあり、特にしだれ桜の名所として、また文豪・島崎藤村ゆかりの寺として知られています。
さらに、狭山茶(川越茶)発祥の地という歴史的側面も持つ、川越の貴重な文化財の一つです。
円仁が京から持ち込んだ茶の実 中院は、狭山茶(かつては川越茶と呼ばれた)発祥の地としても有名です。
開山の際、慈覚大師円仁が京より茶の実を携え、境内に薬用として栽培したのが始まりとされています。
茶園としての発展 その後、川越茶は室町時代には京都・奈良に次ぐ地方茶園として名を馳せ、江戸時代には江戸に近い利便性から川越藩領の狭山丘陵で大々的に栽培が始まり、現在の「狭山茶」として全国的に知られるようになりました。
境内には、その旨を記した石碑が建てられています。
| 住所 | 〒350-0036 埼玉県川越市小仙波町5丁目15−1 |
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| TEL | 049-222-2170 |
