【岡山】津山「早瀬豆富店」

地元に長年愛される、こだわりの豆腐店が営む茶屋です。
岡山県津山市、昔ながらの美しい町並みが残る城東地区に「～津山城東とうふ茶屋～ 早瀬豆富店」はあります。この城東地区は、岡山県内にわずか5ヶ所しかない重要伝統的建造物群保存地区（重伝建地区）のひとつに選ばれていて、歴史の趣を深く感じられる場所です。お店は、出雲街道沿いにある歴史ある通りの角、荒神曲がりの傍に店を構え、創業から70年以上にわたって地元の方々の食卓を支え続けてきました。茶屋として利用されている建物は、もともと明治初期から大正時代にかけて建てられた歴史ある町家を丁寧に改修・リノベーションしたものです。その趣のある佇まいは、2017年度には津山市景観賞の激励賞にも選ばれていて、地域の景観を守りながら新しい発見と感動をお届けしたいという店主の思いが込められています。

早瀬豆富店では、豆腐の美味しさをゆっくりと感じていただくための特別な空間を用意しています。特に魅力的なのは、建物に隣接した約140年の町家を改修したお食事スペースです。そこには樹齢100年の松が植えられた中庭があり、その美しい庭の景色を愛でながら食事ができる和室の「奥の間」が設けられています。この「奥の間」は予約制で1日2組様限定という、とても贅沢で特別な空間です。お店のオーナーは、豆腐という「食」で人を喜ばせたいという思いに加え、この歴史ある「空間」を通じて、人と「つながりたい」という願いを持っています。また、2018年3月からは移動販売車「走るおとうふ」をスタートさせました。豆腐だけでなく、お惣菜やスイーツまでたくさん乗せて地域を回るこの車は、お買い物を介したコミュニケーションの場となったり、下校時の子どもたちの見守り役を担ったりと、地域社会の一員として大切な役割を果たしています。

また、地元津山市出身のロックバンドB’zへの愛が詰まったお豆腐「ウルトラトーフ（絹）」があります。この商品は、B’zの津山公演を記念して作られた最高級の絹豆腐で、そのネーミングは、ファンなら誰もがピンとくるフレーズをもじった遊び心あふれるものです。その美味しさも折り紙つきで、第三回全国豆腐品評会の中四国予選きぬ部門で1位を受賞するほどの高い評価を得ています。パッケージにもB’zへのリスペクトが込められていて、ファンにとってはたまらない逸品として全国からも注目を集めています。お店の多目的スペースには、人力車やB’zファンが喜ぶような展示品があることもあり、訪れる人を温かく迎えてくれます。

お店の基本である豆腐は、美しい豆腐の基本となる大豆本来の良さを最大限に引き出すため、大豆選びから製法、そしてにがりを加える量や温度管理まで、職人の肌感覚を頼りに徹底的にこだわり抜いて作られています。特に、岡山県美作産の「もち大豆」や「青大豆」を使用していることが大きな特徴です。これらの大豆は生産が難しく貴重ですが、その分甘みが豊かで風味が格別です。人気のお食事メニューは、この美作大豆にこだわったお豆腐尽くしのランチ御膳です。日替わりでさまざまな豆腐料理を楽しめるありがとうふ御膳は、その日のメニューの一部を売店でも購入できるとあって人気を集めています。さらに、お祝いの席など特別な日におすすめなのがおめでとうふ御膳です。こちらは「湯豆富」や「冷たいお豆富三種類食べくらべ」、「とうふしゅうまい」や「豆乳茶わん蒸し」など、なんと15品目もの豆腐料理を心ゆくまで堪能できる特別な御膳となっています。

店内では、食事処としてのお茶屋利用の他に、美作大豆で作られた手作りの豆腐や、油揚げ、厚揚げといった豆腐製品が販売されています。もちろん、ランチでお召し上がりいただけるお惣菜も並んでいますから、気に入ったお料理をご自宅でも楽しむことができます。また、豆腐やおから、豆乳を活かしたヘルシーなスイーツも評判を集めています。特に、濃厚な豆乳の風味を感じられる豆乳ソフトクリームは、お子様から大人の方まで人気のメニューです。おからを使った豆乳おから焼ドーナツも、素朴な甘さが魅力で、お土産としても大変喜ばれる品となっています。これらの商品は、お中元やお歳暮、様々な気持ちを伝える贈り物としても利用できるよう、オリジナルの熨斗も用意されていて、遠方の方へもオンラインショップから届けることができます。