【ドキュメント72時間】東京 眠らない書店で『山下書店』2025/12/19放送

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山下書店 大塚店

JR山手線の大塚駅北口から歩いてすぐのところにある山下書店 大塚店は、このエリアのシンボルとも言える、年中無休で24時間営業を続けている書店です。周囲の灯りが消える深夜になっても、煌々と明かりを灯し続けるその姿は、多くの人にとって安らぎの存在となっています。もともと渋谷店で成功を収めた24時間営業というスタイルを、この大塚の地で実現するため、1999年9月に開業しました。書店が減りつつある時代において、「いつでも本が買える」という貴重な場所を守り続けているのです。

山下書店 大塚店が他店と一線を画すのは、何と言っても「眠らない書店」というその存在自体が持つ大きな魅力です。仕事で帰りが遅くなった方、あるいは深夜にふと「あの本が読みたい」という衝動に駆られた方も、時間を気にせず立ち寄ることができます。とくに、人気作品の発売日には、日付が変わる午前0時とともに新しい本を手に入れようと、本好きのお客様が集まり、ちょっとしたお祭りのような一体感が生まれることもあるそうです。また、店長さんが日頃から地域のお客様との交流を大切にされており、街を歩けば常連さんから声をかけられることも多いと言います。この温かい交流こそが、お店と大塚という街の深い絆を築いているのです。

店内は大型書店と比べるとコンパクトな広さながら、話題の小説や雑誌はもちろん、幅広いジャンルの本が並べられています。とくに新刊から定番の文学作品までを網羅した文芸書の棚は充実しており、本を探す楽しみを存分に味わうことができます。また、実用書やコミック、洋書なども揃えられ、どなたにもきっとお探しの本が見つかるよう工夫されています。陳列にも並々ならぬこだわりがあり、テーマごとに分かりやすくまとめられたコーナーの数々は、思わず立ち止まってしまうような魅力があります。

本だけでなく、レジの近くには文房具やちょっとしたお菓子、アイスクリームなども置かれており、その商品展開もまたユニークで楽しい特徴の一つです。なかでも、雑貨コーナーには思わずクスッと笑ってしまうようなユニークなアイテムが並ぶことがあります。本以外にも、誰もが求める「何か」を提供してくれる、遊び心のある品揃えも魅力です。さらに、山下書店 大塚店は、この大塚という土地柄を反映した個性的な棚作りも特徴としています。かつて遊興地として栄えた歴史を持つためか、お客様は40代から60代の男性が多いことから、文庫の平台では時代小説や男性のお客様が好むラインナップが目立つように工夫されています。また、ビジネス書の棚も充実しているほか、裏社会や任侠系のノンフィクション関連の本がよく売れるという地域特有の傾向も見られます。このような地元のお客様のニーズに細やかに寄り添うことで、山下書店 大塚店は「大塚で一番に思い出される本屋さん」として、これからも多くの人にとって欠かせない存在であり続けるでしょう。

住所 東京都豊島区北大塚2丁目14−5 KYビル 1階
電話 03-3915-2262

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