練馬区の石神井公園駅近くにあるピッツェリア ジターリア ダ フィリッポは、本場イタリアの伝統と日本の豊かな食文化を結びつけたピッツァの名店です。2012年12月15日にオープンして以来、全国の食通が足を運ぶほどの人気を誇っています。オーナーの岩澤正和さんは、ナポリピッツァを日本に広めた名店で腕を磨き、2006年には世界ナポリピッツァ選手権で最優秀賞に輝いた経歴を持つスペシャリストです。店名のジターリアという言葉は、イタリア（Italia）にジャポネ（Giappone）の「G」を合わせた造語で、日本の食材とイタリアの技術を融合させるというお店の思いが込められています。西武池袋線石神井公園駅から歩いてすぐの商店街の一角にありながら、世界レベルの本格的な味わいを、地域の台所のような親しみやすい雰囲気の中で楽しめると評判です。

このお店の最も大きな特徴は、「サステナビリティ（持続可能性）」を大切にする理念と、地元の食材への強いこだわりです。練馬区は東京23区内で最も農地面積が広い街であり、オーナーの岩澤さんは、その豊かな武蔵野大地が育む地元の練馬野菜をふんだんに活用しています。練馬区の公式ホームページでも「ねりまの食育応援店」として紹介されていて、ピッツァやパスタ、サラダといったほとんどの料理に練馬産の野菜が使われています。地元産の旬の味覚を軽快なイタリア料理で味わえるのが魅力です。さらに、環境や社会に配慮した取り組みが評価され、イギリスに本部があるサステイナブル・レストラン協会が主催する「FOOD MADE GOOD Japan Awards」では、2023年と2024年に二年連続で最高賞である大賞を受賞しました。持続可能な水産物の調達や、能登半島地震、豪雨災害での炊き出し支援といった社会貢献活動にも積極的に取り組んでおり、「お店でおいしいものを作るだけでなく、食の大切さを発信し、社会的な意義のある仕事にしていくこと」を使命としています。

お店を訪れたら、ぜひ味わいたいのが、伝統的な製法を守り抜いた看板メニューのマルゲリータ S.T.G.です。S.T.G.とは、EUの統一規格で「伝統的特産品保証」を意味し、厳しい基準をクリアした本物のナポリピッツァに与えられる称号です。国産小麦100%の生地をはじめ、厳選されたこだわりの食材と、薪窯の高温で一気に焼き上げる伝統的な調理法によって、もちもちとした食感と芳醇な香りが楽しめる、まさにナポリの味を体現した一品と言えます。また、ピッツァだけでなくパスタも人気が高く、オーナーが共同開発した「匠のパスタ」を使った本日の匠のスパゲッティもおすすめです。乾麺でありながら生麺のようなモチッとした食感が特徴で、練馬産の旬の野菜と濃厚なソースのバランスが絶妙です。前菜には、持続可能な漁法や海域を確認したうえで調達される鮮魚を使った鮮魚のカルパッチョも外せません。その日の仕入れによって変わる新鮮な魚介と、シェフの確かな腕が光る繊細な塩加減で、食材本来の美味しさが引き立てられています。食後には、ドルチェ担当の職人が、地元の農園から直接仕入れる武蔵野大地の果実などを使い、本場イタリアの製法で作る南イタリアの伝統的なレモンケーキデリッツィア アル リモーネなどのイタリア菓子も楽しめます。一つ一つの料理に、生産者への敬意と、石神井という土地への愛情が込められているのが伝わってきます。