千葉県袖ケ浦市で、地元の人々に長年愛され続けている大衆中華料理店です。
JR内房線長浦駅から少し歩いた蔵波台というエリアで、1993年3月23日に創業されました。お店は「ロバのラーメン屋」という愛称でも親しまれていて、看板に描かれた子ロバの絵が訪れる人を明るく迎えてくれます。この特徴的な店名「ホサナ」は、聖書に出てくるヘブライ語で「祝福あれ」という意味があり、看板の子ロバも救い主の象徴なのだそうです。地域住民の皆さんのために役立ちたいという店主の温かい想いが込められています。店主は、調理師学校を卒業された後、日本橋の中華料理店や千葉市内のホテルなど、さまざまな場所で中華料理の腕を磨き、さらに木更津市内の大学学食で中華を担当する傍らで洋食の技法も学ばれたという、多彩な経歴をお持ちです。その確かな技術と、地域への深い愛情から生まれた、本格的でありながら親しみやすい中華料理が魅力のお店です。

このお店の最大の特長は、袖ケ浦市のご当地グルメとして知られる「ガウラーメン」の元祖であることです。特に**ホワイトガウラーメン**は、2011年2月に開催された「袖ケ浦ご当地グルメ王座決定戦（袖−1グランプリ）」で堂々のグランプリを獲得したことで、一躍その名が全国にも知れ渡りました。酪農が盛んな袖ケ浦市の特産品である牛乳をベースに使っているのが大きなポイントで、牛乳のまろやかなコクと、隠し味に入っているショウガの風味が絶妙に調和した白いスープが特徴です。牛乳が苦手な方でも抵抗なく楽しめるよう、牛乳のクセを抑える工夫としてショウガが使われており、さらにスープに馴染ませるためにクリームチーズも加えているという、店主の長年の経験が活かされた発想が光る一杯です。

メニューの豊富さも「ホサナ」の大きな魅力で、「飽きずに通える、選ぶのが楽しい」をコンセプトに、麺類やご飯もの、一品料理など約200種類もの料理が並んでいます。特に、本格中華の味を受け継いだ品々が人気を集めています。例えば、ホテルでの修行時代に学んだ味を再現したという**五目あんかけ焼きそば**は、具材がたっぷりで食べ応えがあり、特製のあんかけが麺と絡み合う絶妙な一品です。また、日本橋の中華料理店で磨いた技が生きる**五目チャーハン**も、香ばしい風味とパラパラとしたご飯の食感がたまらないと評判です。

もちろん、元祖の**ホワイトガウラーメン**以外にも、ガウラーメンのユニークなバリエーションが充実しているのも見逃せません。クリームチーズと海苔の風味が加わった**のりチーズガウラ**や、ゴマの風味とコクが食欲をそそる**ごまたんたんガウラ**などの定番の派生メニューに加え、季節限定で登場する**アサリガウラ**や**チキンガウラ**などもあり、訪れるたびに新しい味に出会える楽しさがあります。また、ラーメンやご飯ものと並んで人気なのが、一口サイズで食べやすい**匠（たくみ）餃子**です。カウンター席のほかにテーブル席やお座敷もあるので、小さなお子さん連れのファミリー層にも利用しやすく、地元の憩いの場として親しまれています。ぜひ、この地域を訪れた際には、ご当地ラーメンの元祖の味と、本格的な中華料理の数々を味わってみてください。