北参道駅と千駄ヶ谷駅の間、地下へと続く階段を降りた先に、静かに時が流れる空間、カフェレストラン 泥人形があります。1980年（昭和55年）に創業して以来、この場所で街の人々を見守り続けてきた、ノスタルジックな雰囲気が魅力の喫茶店です。地下にあるお店の店内は、茶色を基調としたレンガの壁やアンティーク風の調度品に囲まれていて、まるで秘密の隠れ家のような、落ち着いた雰囲気が広がっています。レトロな照明やステンドグラスも相まって、居心地が良く、ついつい長居をしたくなる場所です。

お店の名前である「泥人形」という、少し変わった響きには、実は内装にまつわる素敵な由来があります。一説によると、店内のレンガの壁の土の色、そして椅子に使われているベルベット調の生地がフランス人形の洋服のようだったことから名付けられたそうです。お店の入口にある看板には「CAFE RESTAURANT」の他にも「COFFEE」や「CAFE & CAKE」など、様々な表記が見られ、それもまた昔ながらの喫茶店の温かい空気を感じさせます。店内には星座のマークが彫られた椅子もあり、細部にわたるこだわりがお客様を優しく迎えてくれます。また、このレトロで趣のある空間は、テレビドラマや映画のロケ地としても選ばれることが多く、撮影での利用にも積極的なお店です。一般のお客様の写真撮影やお子様の入店も歓迎しているので、ご家族連れや観光で訪れた方も、肩の力を抜いて食事を楽しめます。

フードメニューは、昔ながらの喫茶店らしさと、ボリューム感を兼ね備えたラインナップです。特に人気を集めているのは、とろけるようなフワフワの卵に、たっぷりのケチャップがかかったオムライスです。卵の風味とケチャップの酸味が絶妙に調和した、昔懐かしい味わいが多くの人に愛されています。また、濃厚なソースが絡んだ太麺が特徴のナポリタンも、お店の名物として知られています。

そのほかにも、食事のメニューが充実していて、しっかりお腹を満たしたい人にもおすすめです。ひき肉と椎茸が入ったオリジナルの泥人形オリジナル和風スパゲティは、他では味わえない一品として知られています。また、ビーフカレーやドライカレー、チキンライスといったご飯ものも人気があり、ご飯を注文するとお味噌汁のサービスがあるのも嬉しい心遣いです。お店のユニークな名物として、日替わりランチはメニューに「店主の力つきるまで」と書かれており、その日の旬の味や店主のアイデアが詰まった料理を楽しめます。食後には、ケーキセットもおすすめです。レアチーズケーキやチョコレートケーキといったオリジナルケーキとドリンクを一緒に注文すると、お得に楽しめるサービスもあります。淹れたてのブレンドコーヒーや、すっきりとした味わいのアイスコーヒーを、銅のタンブラーで提供する粋な演出も、喫茶店らしいおもてなしです。幅広いフードとデザート、ドリンクが揃い、朝から夜までどの時間帯に訪れても素敵なひとときを過ごせる、千駄ヶ谷・北参道の憩いの場所です。