鉛温泉 藤三旅館
岩手県花巻市の深い山あいの自然に囲まれ、豊沢川のほとりにたたずむのが、鉛温泉 藤三旅館です。この藤三旅館は、花巻南温泉峡にある鉛温泉で、ただ一軒の宿として長い歴史を守り続けています。開湯は600年以上前とも言われ、温泉旅館としてお客様を迎えるようになってからも230年を超える、由緒ある名湯の宿です。昔から文化人や著名人にも愛されてきた静かな風情があり、訪れる人々を温かく迎え入れています。
この宿が誇る一番の特徴は、何と言っても「新日本百名湯」や「日本温泉遺産」にも選ばれた、恵み豊かな温泉の存在です。当館では5本の源泉を持ち、館内にある4つの浴場すべてが、湧き出るままの源泉を100パーセントかけ流しで使っています。加熱も加水も循環も一切していない、まさに「本物の温泉」の力を、心ゆくまで体感できます。さらに、珍しいことにシャワーのお湯にまで源泉が使われているため、まさに全身で温泉の恵みに浸ることができるのです。
なかでも、宿の名物として名高いのが、鉛温泉発祥の伝説に由来する白猿の湯です。これは、宿の真下にある岩盤を掘り込んで作られた天然の岩風呂で、湯船の底から自噴する貴重な源泉をたたえています。驚くべきはその深さで、湯船の深さはなんと1.25mもあり、立ったまま入浴する「立ち湯」となっています。この深さのため、全身に均等にかかる静水圧が血行を良くし、体を整える効果があると言われています。歴史ある吹き抜けの湯屋のたたずまいも相まって、秘湯らしい風情を醸し出しています。この白猿の湯は混浴ですが、女性の方が安心して利用できるよう、時間帯によって女性専用の利用時間が設けられています。
また、藤三旅館の本館は、昭和16(1941)年に建てられた総ケヤキ造りの重厚で美しい建物です。まるで時が止まったかのようなノスタルジックな佇まいは、映画や小説の舞台にもなり、その建築は国の登録有形文化財への登録が答申されています。館内には、白猿の湯のほかに、桂の湯、銀の湯、河鹿の湯といった趣の異なる浴場があり、湯めぐりを楽しめます。別邸として、全室露天風呂付き客室の「鉛温泉 心の刻 十三月」も併設されており、本館と別邸の浴場を自由に利用できるのも魅力です。かつては花巻出身の作家、宮沢賢治もこの宿を愛したと言われており、その歴史の深さが感じられます。
お食事では、岩手の大自然の恵みをふんだんに使った素朴で滋味豊かな料理を味わえます。地産地消を大切にしており、花巻産の新鮮な野菜やお米、地元で採れた山菜やきのこなどが贅沢に使われています。また、世界三大漁場として知られる三陸の新鮮な海の幸も取り入れ、四季折々の食材を活かした伝統的な味付けで提供されます。温泉で心と体を癒したあとにいただく、素朴ながらも味わい深い料理の数々は、旅の思い出を一層深めてくれるでしょう。831字。
- 日帰り入浴料 800円
10:00~21:00(最終受付20:00火曜定休)
| 住所 | 岩手県花巻市鉛中平75−1 |
|---|---|
| 電話 | 0198-25-2311 |
ホームページ
岩手県花巻鉛温泉/藤三(ふじさん)旅館 日本一深い自噴天然岩風呂…
