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山口市南部の田園地帯に建つ名田島食堂は、名田島の旬の野菜や米など、地域の恵みを生かした朝食とランチを楽しめる食堂です。2025年5月にオープンし、名田島出身の伊藤啓子さんと夫の伊藤博明さんが営んでいます。店を始めた背景には、食事をきっかけに名田島を訪れてもらい、この土地を好きになってほしいという思いがあります。大きな窓の向こうには麦畑や田んぼが広がり、季節によって表情を変える農村風景も店の大きな魅力です。窓の位置や大きさにもこだわり、席から眺める景色そのものを食事の楽しみのひとつにしています。
名田島食堂の特徴は、料理を通して地域とつながっていることです。すぐ隣の「きまぐれ直売所」から朝採れの野菜を仕入れ、できるだけ地元の食材を使っています。看板となる本日のランチプレートは、旬の野菜をたっぷり盛り込んだ彩り豊かな一皿です。メイン料理とサラダ、小さなおかずなどを組み合わせ、季節ごとに変わる名田島の味を少しずつ楽しめます。オープン当初には、名田島産の米粉をまとわせて焼いたとりの照り焼きも登場し、味付けには地元産の醤油が使われていました。単に地元産というだけでなく、野菜のおいしさを引き出す料理を目指しているところに、この食堂らしさが感じられます。
朝の時間にはフレンチトーストプレートも楽しめます。新山口駅前の食パン専門店「二度寝の長州」のデニッシュ食パンを使い、ゆっくり火を入れることで、外側と中で異なる食感を楽しめるよう仕上げています。メープルシロップに塩味をきかせたホイップクリームを添え、甘さの中にほどよいアクセントを加えています。朝から営業するのは、「景色とともに朝ご飯を食べ、一日を有意義に過ごしてほしい」という店の思いからです。田園風景が広がる静かな朝に立ち寄れば、観光途中のランチとはひと味違った名田島の時間にふれられます。
食後に味わいたいのが、自家焙煎のNatajimaブレンドをはじめとしたコーヒーです。焙煎は伊藤博明さんが担当し、名田島の自然から着想を得た複数のブレンドを手がけています。さらに、名田島を代表する新しいお菓子を目指して開発されたのがおこめのこです。名田島産の米粉を100%使った小さなスコーンで、地元の米粉を生かした商品として2026年に本格的な販売が始まりました。プレーンのほか、ほうじ茶、きなこ、紫芋、自家焙煎珈琲などの味が展開されています。地域の農産物を料理するだけでなく、新しい名物を育て、名田島を知ってもらうきっかけへつなげようとしている点も見逃せません。食事、コーヒー、菓子、そして窓いっぱいに広がる田園風景まで含めて、名田島という土地そのものをゆっくり味わえる一軒です。
| 住所 | 山口県山口市名田島1497-2 |
|---|---|
| 電話 | 083-600-0070 |

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