栃木県那須郡那須町の芦野エリアに、地元の方々に長年愛されているような、ゆったりとした時間を過ごせる親しみやすい食堂があります。国道294号線沿いに位置するあしの食堂は、地域の農産物直売所である遊行庵に隣接しており、地域に根ざした食の交流拠点として2018年12月26日にオープンしました。周辺ののどかな田園風景に溶け込むようなあたたかい雰囲気で、お食事をしながら広い窓から田舎らしい景色を楽しめると評判のお店です。このあたりはかつて奥州街道の宿場町として栄えた歴史ある土地ですが、あしの食堂は、その伝統を大切にしながら、現代の日常に寄り添う親しみやすい味を提供しています。地元で採れた新鮮な野菜をたっぷり使い、ラーメンや定食といった日本の昔ながらの食堂メニューが充実しているのが大きな魅力です。

地域とのつながりを大切にするお店のこだわりは、メニュー作りにも生かされています。隣接する遊行庵農産物直売所で販売されている、地元農家さんが心を込めて育てたおいしい野菜をふんだんに使用しているのが、この食堂ならではの特徴です。この新鮮な野菜をたっぷりと味わえる看板メニューが、特製タンメンです。彩り豊かな野菜の甘みとシャキシャキとした食感がスープに溶け出し、やさしい味わいでお子さまから大人まで愛されています。また、食後にちょっとした驚きと喜びを感じられるサービスも心にくい心配りです。卓上ではない場所に置かれていて自由にいただける、独特な味わいの梅干しは、訪れる人たちを和ませています。

さらに、那須の豊かな自然の中で育まれた食材を使った、ボリューム満点のお料理も人気を集めています。その一つが、地元産の那須高原豚を使用した生姜焼きです。ジューシーで旨みたっぷりの豚肉を、秘伝のタレで香ばしく焼き上げた一皿は、定食としてご飯や汁物と一緒に提供され、お腹も心も満たされます。もちろん、食堂の定番である麺類も本格的な美味しさです。なかでも多くの人がおすすめするメニューが、鶏ガラがメインの白湯ベースのスープが特徴の味噌ラーメンです。あっさりとしているのにコクが深いスープは、老若男女問わず好まれる優しい味わいです。麺は少し手打ち風の食感で、スープとの絡みも絶妙なバランスです。また、食事には欠かせないサイドメニューとして、手作り餃子もぜひ味わっていただきたい一品です。やや平べったい形状に包まれた焼き餃子は、一つひとつ丁寧に作られており、独特のクセになる味わいでファンが多い人気メニューです。他にも、お米の美味しさが光るチャーハンなどのご飯ものもあり、その日の気分や好みに合わせて、幅広いメニューから選べるのが嬉しいところです。素朴ながらも地域に根ざした素材と、作り手のあたたかい想いが詰まったお料理の数々は、那須の旅の思い出をより一層豊かなものにしてくれるでしょう。