まるで時が止まったかのような懐かしい空間が広がる、まさに隠れ家と呼ぶにふさわしいカフェです。
築80年以上の歴史を持つ古民家を、その風情を最大限に活かしながら丁寧にリノベーションされており、初めて訪れる人でもまるで故郷の祖父母の家へ帰ってきたかのような、温かく包み込まれるような心地よさを感じられます。

オーナーの大伯母様は、映画の台本をタイプライターで清書していたという人で、かつて暮らしたこの家は、オーナー自身の幼い頃の思い出が詰まった大切な場所。
理学療法士として活躍されていたオーナーが、この家を「色々な人が出入りできる場所にしたい」という想いからカフェとして再生させました。
そのため、単なる飲食店としてではなく、人々が繋がり、心安らぐ場所として「青い糸」のように心地よい関係性を紡ぐ場、というコンセプトが店名にも込められています。

店内は、南側に広がる縁側のある10畳の広々とした和室が特徴的で、柔らかな日差しが畳の上に降り注ぎます。
床の間には季節の生け花が飾られ、職人の手彫りによる繊細な欄間が空間を彩り、古き良き日本の建築美を肌で感じることができます。
最小限に抑えられたリノベーションだからこそ、昔ながらの生活様式や温もりがそのまま息づいており、都会の喧騒を忘れさせてくれる非日常的な体験を提供しています。
デッキテラス席はペット同伴も可能で、愛犬や愛猫と共に静かな山の根の風を感じながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。

コーヒーは、普段イベント出店や通販で「ひろしコーヒー」を営む焙煎士兼バリスタのひろしさんが担当。
有機栽培・フェアトレードのスペシャルティコーヒー豆を厳選し、50度の湯で丁寧に手洗いして不純物を取り除き、少量焙煎機でじっくりと焼き上げます。
注文を受けてから豆を挽き、リネン（麻）フィルターで淹れる一杯は、雑味のないクリアな味わいと豊かな香りが特徴で、訪れる多くのコーヒー愛好家を唸らせています。
食事メニューもまた、オーナーのこだわりが光ります。
和食料理店での経験を持つオーナーが手掛ける料理は、旬の地魚や地元の新鮮な野菜、そして岩手県の実家から届くお米をふんだんに使用。
朝7時からはおにぎりや和定食、米粉パンのフレンチトーストといった朝食を提供し、ランチタイムには季節野菜たっぷりのパスタやオムライスなどが楽しめます。