福島県の原ノ町駅周辺エリア、南相馬市原町区牛来に、地元の方々の「楽しい」の拠点として生まれたのが、カフェハートビートベースです。ここは、2022年12月に南相馬市へ移住してきた宗像直樹さんと由美子さんご夫婦が、心躍るような体験を届けたいという思いで2024年4月2日にオープンさせた場所です。以前、埼玉県で音楽教師をされていた由美子さんと、都内のIT企業でエンジニアをされていた直樹さんが、60歳を過ぎてから「みんなのたまり場」を作りたいというシンプルな動機で、この地へ引っ越してこられたというエピソードは、聞くだけでワクワクしますね。

お店の名前ハートビートベースが表すように、「ドキドキ・ワクワク・楽しい」という気持ちを南相馬市の皆さんと分かち合いたいという願いが、この場所のすべてに詰まっています。単なるカフェの枠を超えて、ここはご夫婦の思いが形になった「基地」として機能しています。由美子さんが長年の教師経験から強く願っていた、子どもたちが集まってくるような場として、音楽やモノづくりのワークショップ、絵本の読み聞かせ、そして地域の子どもたちを支える子ども食堂といった多岐にわたるイベントを企画されているのも特徴です。お友達同士やご家族での食事はもちろん、仕事の打ち合わせを兼ねて利用される方もいらっしゃるなど、地域の多様な交流をそっと支える温かい空間となっています。このような、カフェでありながら交流拠点としての役割も持つ点が、他にはないハートビートベースの大きな魅力と言えるでしょう。

カフェのランチタイムには、心と体が満たされるようなメニューが日替わりで登場します。特に人気を集めているのが、香り豊かなスパイスを何種類も使ったスパイスカレーランチと、彩り豊かなおばんざいランチです。スパイスカレーは、紫蘇やパクチーなどの薬味が山盛りのエスニックキーマカレーや、有頭エビを丸ごと使って濾したというエビカレーととろとろの牛すじカレーの2種盛りなど、見た目のインパクトだけでなく、一口ごとに驚きと複雑なスパイスの香りが広がる奥深い味わいです。手間ひまを惜しまずに作られたカレーは、細部にまでこだわりが感じられますね。おばんざいランチは、ほっとするような優しい味わいで、心まで温めてくれます。

また、土曜日には予約限定で特別な空間での創作料理を楽しむことができるのも、こちらならではのサービスです。ランチ以外にも、石窯ドームとstaubでじっくり焼き上げたシナモンロールが提供されることがあり、お店のちょっとした名物になっています。ドリンクメニューも豊富で、自家製のスパイスシロップにクラフトコーラを加えてソーダで割ったスパイスシロップソーダは、お店のこだわりが詰まった一杯です。他にも、ラズベリーとレモンの爽やかな味わいが楽しめるラズベリー&レモン、黒糖の甘さとタピオカのバランスが良い黒糖タピオカミルク、小松菜をベースにしたグリーンスムージーなど、健康志向の方にも嬉しいメニューが揃っていますよ。ぜひ、南相馬市を訪れた際には、この温かい「たまり場」で、ご夫婦の愛情とアイデアが詰まった食事や交流を楽しんでみてください。