秋田県と岩手県の県境にまたがる雄大な八幡平。
その山頂付近に位置する鏡沼（かがみぬま）は、毎年5月下旬から6月上旬にかけて、まるで龍の瞳が地上に現れたかのような神秘的な絶景を創り出します。その名も「八幡平ドラゴンアイ」。
冬の間に降り積もった大量の雪が、春の訪れとともに少しずつ溶け始めることで、沼の中央部が浮力で持ち上がり、さらに中心部の雪が円形に溶け出すことで、鮮やかな青い水面と白い雪のドーナツ状の輪が形成されます。
上空から眺めると、まさに巨大な龍の目が大地に開いたかのような光景が広がり、訪れる人々を圧倒的な美しさで魅了します。
この奇跡的な自然現象は、限られた期間にしか見ることができない「幻の絶景」として、国内外から多くの観光客を引きつけています。

鏡沼を含む八幡平一帯の湖沼群は、約6000年前に水蒸気爆発によって形成された火口湖沼群であり、その歴史は太古にまで遡ります。
魚は生息しておらず、その澄み切った水面は周囲の自然を映し出す鏡のよう。
ドラゴンアイの時期が過ぎ、雪解けがさらに進むと、沼の水面が鮮やかなエメラルドグリーンに輝く「ドラゴンの涙」と呼ばれる隠れた絶景スポットへと姿を変えることもあります。
隣接する「めがね沼」もまた、鏡沼とは異なる緑色の水面を見せ、その色の対比が八幡平の豊かな自然の神秘性を物語っています。

八幡平ドラゴンアイは、その年の積雪量や気温によって見頃の時期や「瞳」の形が変化するため、毎年異なる表情を見せてくれます。
例年では5月下旬から6月上旬が開眼のピークとされていますが、近年は暖冬の影響で開眼が早まる傾向にあり、ゴールデンウィーク中に見られることもあります。

地元の人々に深く愛され続ける、知る人ぞ知る共同浴場です。
朝早くから夜遅くまで、老若男女問わず多くの人々が温かい湯を求めて訪れます。
宿泊施設を持たない日帰り入浴専門の施設でありながら、その泉質の良さと驚くべき入浴料金の安さで、湯治目的の利用客から気軽に立ち寄る地元住民まで、幅広い層に親しまれています。
泉質は「ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉」で、疲労回復はもちろんのこと、切り傷、やけど、慢性皮膚病、動脈硬化症、神経痛などに効能があるとされています。
無色透明の湯でありながら、その効能は確かで、湯上り後も身体の芯から温まり、湯冷めしにくいのが特徴です。
浴槽は2つあり、それぞれ46℃と43℃と比較的熱めの設定。特に熱い方の浴槽は、湯が動くと肌がピリピリと感じるほどの温度ですが、この熱さが「一度入ったらやめられない」と多くの入浴客を魅了しています。

江戸時代から「温泉会館」として地域の住民に愛され、内湯が一般的でなかった時代には、人々が集い、交流を深める憩いの場として機能してきました。
若松会館の最大の魅力は、なんといってもその源泉の質の高さと、地元で「熱いお湯」と評判の湯温にあります。
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物・硫酸塩泉で、湧出温度は約68.8℃と高温です。
この源泉を、加水はありながらも、加温や循環、添加物を一切行わない「源泉かけ流し」に近い状態で提供しているため、湯上がりの肌触りは「キュキュッ」として、体の中からじんわりと温まる感覚を味わえます。
無色透明でありながら、湯面からは微かな芒硝（ぼうしょう）臭が香り、まさに「本物の温泉」を体感できるでしょう。
神経痛、筋肉痛、関節痛などに効能があるとされ、古くから湯治場としても利用されてきた大鰐温泉の効能を、心ゆくまで堪能することができます。

青森県弘前市、津軽富士と称される雄大な岩木山の麓に鎮座する「岩木山神社」は、津軽の人々から「お岩木さま」「お山」と親しみを込めて呼ばれる、古くから信仰を集めてきた青森を代表するパワースポットです。
宝亀11年（780年）に岩木山山頂に社殿が創建されたのが始まりとされ、およそ1200年以上の歴史を持つこの神社は、陸奥津軽の開拓の神、農海産物の守護神、そして祖霊の鎮まる場所として崇められてきました。