廃校になった「旧・太陽小学校」を再利用し、地域密着型の美術館としてオープンしたユニークな美術館です。
世界最大の油彩画を描いたディマシオの作品が200点以上展示し、その圧倒的なスケールと、廃墟の美が融合した唯一無二の空間は、訪れる人々に強烈なインパクトと感動を与え続けています。
他にもルネラリック作品150点以上も常時展示されています。

1918年（大正7年）に創業した、北海道に現存する最古の映画館です。
芝居小屋として誕生した「大黒座」は、時代とともに映画館へと姿を変えました。
最盛期には、映写技師が寝食を共にするほどの賑わいを見せましたが、娯楽の多様化に伴い、やがて存続の危機に直面します。
特に大きな転機となったのは、2003年の閉館危機でした。しかし、この知らせを聞いた地元住民が立ち上がり、「浦河に映画の灯を消してはいけない」という強い想いから、市民団体「大黒座文化の会」が発足。建物の保存活動や運営を担うことで、閉館を免れました。
2008年には、北海道南部に大きな被害をもたらした十勝沖地震によって建物が被災。
またしても閉館の危機に見舞われましたが、またもや住民による懸命な復旧作業と、全国からの温かい支援、そしてクラウドファンディングによって再建を果たしました。
このように、幾多の困難を乗り越えてきた「大黒座」は、単なる商業施設ではなく、浦河町の人々の心の拠り所として、その存在を確かにしています。
老舗の映画館ならではのレトロな雰囲気も、大きな魅力の一つです。手書きの看板や、昔ながらの切符売り場、そして木造建築ならではの温かみのある内装は、訪れる人々をノスタルジックな気分にさせてくれます。
場内には、座席に敷く温かいブランケットが用意されていたり、受付の方々との心温まる会話があったりするなど、大手シネコンでは決して味わうことのできない、手作りの温かさが随所に感じられます。

北海道の南東部、日高山脈がそのまま太平洋へと沈み込んでいく最果ての地に位置する「襟裳岬」は、森進一の名曲「襟裳岬」で全国に知られるようになった風光明媚な景勝地です。
年間を通して強風が吹き荒れる「風極の地」として知られ、雄大な自然が織りなす圧倒的な景色と、国内最大のゼニガタアザラシの生息地として、多くの人々を惹きつけてやみません。
気象庁の統計では、風速10m/s以上の風が年間で260日以上も吹き荒れるという、まさに日本屈指の強風地帯であり、別名「風極の地」とも呼ばれています。
岬の駐車場から岬の突端へと続く遊歩道を歩くと、その強烈な風を体全体で感じることができ、自然の圧倒的な力を肌で体験できるでしょう。
観光客が風の強さを体感できるよう、襟裳岬「風の館」には風速25m/sの強風体験コーナーが設けられており、風の館でしか味わえないスリルを安全に楽しめます。
また、襟裳岬はゼニガタアザラシにとって国内最大の生息地であり、彼らの楽園として知られています。岬の先端から続く岩礁には、およそ1000頭ものアザラシが定住しており、岩の上で体を休める愛らしい姿を一年中観察することができます。特にアザラシの繁殖期である5月から6月にかけては、多くの親子アザラシを見ることができ、貴重な子育ての様子に出会えるかもしれません。