東山のふもと、哲学の道にも近い京都市左京区南禅寺北ノ坊町にたたずむ葵 南禅寺別邸 看月亭は、かつて南禅寺界隈の別荘として愛されてきた築約130年とも伝わる数寄屋風建築を、贅沢な一棟貸しの宿泊施設として活かした場所です。古都の自然と歴史に抱かれたこの別邸は、伝統的な意匠と現代の快適さを美しく融合させています。

この看月亭の一番の魅力は、近代の京都において数々の名勝を手がけた名庭師、七代目小川治兵衛氏（植治）が作庭した池泉回遊式のプライベートガーデンを独り占めできることです。
庭園は雄大な東山の稜線を借景に取り込み、琵琶湖疏水の流れを引き入れているため、京都らしい豊かな水と緑を感じることができます。
また、「看月亭」という名前は、現在の南禅寺の管長によって名付けられました。この東山を借景とする庭園から眺める夜の月や星の美しさが、実に見事であるという深い意味が込められています。
古くから月の名所として知られる南禅寺の地で、夜空の月を心ゆくまで愛でられるようにと願われた、この名にふさわしい静けさと風情をたたえています。

長い歴史を持つ母屋の建築的な特徴も、看月亭の大きな見どころです。
建物内部には、船の底のような形状をした船底天井や、自然の木肌を活かした下地窓といった、伝統的な数寄屋造りの意匠がそのまま活かされています。
これらは建物の持つ歴史や風情を大切に残しながらも、水回りなどは和モダンにリノベーションされており、宿泊客が心からくつろげる空間が提供されています。
特に、広々としたリビングルームからは、お庭に広がる池で優雅に泳ぐ鯉の姿などもご覧いただけ、ゆったりとした時間の流れを感じられます。
京都の歴史と文化的な背景を感じさせる場所として、宿泊以外にもブライダルやパーティー、お茶会などの特別なイベントの場としても利用されています。
京都市左京区の落ち着いた環境の中で、名庭と歴史的建造物の調和が生み出す、ここでしか味わえない非日常的な空間を体験できるのが、葵 南禅寺別邸 看月亭の最大の特長です。