尾道駅より歩いて10分ほどのところにある「尾道ラーメン 吾一」は、地元の方に長年親しまれてきた人気のラーメン店です。
もともとは焼肉店「牛ちゃん 尾道店」のメニューとして誕生したラーメンで、その焼肉店で11年もの間、多くのお客様に愛されてきました。人気が絶頂を迎えた2006年に惜しまれつつ閉店した「尾道ラーメンいのうえ」の味を受け継いだラーメンとして知られています。焼肉店のオーナーである仁田さんが、かつて尾道ラーメン店で働いた経験を活かし、焼肉店の経営が困難になった際に起死回生の一策として始めたのが、現在の「吾一の尾道ラーメン」誕生につながっています。清潔感あふれるおしゃれな店内には、カウンター席とテーブル席が用意されていて、お一人での食事はもちろん、ご家族やデートでも気軽に立ち寄れる雰囲気です。長らく焼肉店の中で営業されていましたが、その人気ぶりから2024年8月にはついに初の独立店舗もオープンされ、今日も自慢の味を提供し続けています。

「吾一」のラーメンの大きな特徴は、惜しまれつつ閉店した伝説のラーメン店「尾道ラーメンいのうえ」の味を再現し、さらに進化させている点です。丁寧に煮出されたあっさりとした醤油ベースのスープに、コクのあるかえしを合わせ、その上にほのかに甘い背脂がたっぷりと乗せられています。オーナーの仁田さんが特にこだわっているのが背脂で、国産のものを使用し、一般的な尾道ラーメンの約2倍の量が使われているのが特徴です。その背脂はトロトロとしていてしつこさがなく、スープ全体に優しい甘味と深いコクを与えています。麺は伸びにくくツルツルとしたのど越しが楽しめる井上製麺の平打ち麺を使っていて、あっさりとしたスープと背脂との絡みも絶妙です。この背脂と麺、そしてスープの全てが調和して、一度食べたら忘れられないような至高の一杯を作り上げています。

お店のおすすめは、やはり王道の**尾道ラーメン**です。スープ、麺、背脂のバランスがとれたその一杯は、濃厚でありながら後味はさっぱりとしています。トッピングにもこだわりがあり、麺が見えなくなるほどの大きな**自家製チャーシュー**が目を引きます。国産豚を使用したこのチャーシューは、箸で持ち上げるとホロホロと崩れてしまうほど柔らかく煮込まれていて、食べ応えも抜群です。また、スープの味を邪魔しないコリコリとした食感の**メンマ**も、良いアクセントになっています。

さらに、この**尾道ラーメン**には、味の変化を楽しめる仕掛けもあります。トッピングには、まるじょうの**鰹節**が添えられていて、途中で加えることでスープに奥深い風味と香りが加わり、一杯で二度三度と違った味わいを堪能できます。また、「吾一」の味はご自宅でも楽しんでいただけるように、店内でお土産として**吾一の尾道ラーメンセット**を販売されています。こちらはお店のスープをそのままパックにした原液スープが使われていて、特大チャーシューやメンマ、鰹節もセットになっているため、ご家庭でもお店の味を高い再現度で楽しめると、広島のお土産としても大変人気を集めています。