【人生最高レストラン】#風吹ジュン 名店の伝説パスタ『キャンティ』2026/9/5放送

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六本木一丁目駅「キャンティ 飯倉片町本店」

六本木一丁目駅から歩いて向かえる飯倉片町にあるキャンティ 飯倉片町本店は、1960年4月に誕生したイタリア料理店です。創業したのは、文化プロデューサーとしても活動した川添浩史と妻の梶子。まだ本格的なイタリア料理が広く知られていなかった時代、飯倉片町の白い小さなビルからその歴史が始まりました。店内を手がけたのは、ル・コルビュジエのもとで学んだ建築家・村田豊です。開店当初は20坪ほどの小さなお店でしたが、料理を楽しむだけではなく、人と人が出会い、新しい文化が生まれるサロンのような場所へと育っていきました。

キャンティ 飯倉片町本店を語るうえで欠かせないのが、1960年代の六本木文化との深いつながりです。店の中央に置かれた大きなテーブルには川添夫妻が座り、その周囲に作家、音楽家、俳優、芸術家などさまざまな人々が集まりました。三島由紀夫や菊田一夫、海外から訪れたアンリ・カルティエ=ブレッソンやシャーリー・マクレーンなども足を運び、若い世代ではかまやつひろしやミッキー・カーチスらが親しく交流していました。やがて店に集まる若者たちは「キャンティ族」とも呼ばれるようになり、戦後の東京で新しい音楽やファッション、芸術が交わる大切な舞台となりました。現在も飯倉片町本店は麻布台3丁目の創業の地で営業し、地下にレストラン、1階にアル・カフェ、2階にバーChiantissimoを構えています。

そんなキャンティを代表する料理がスパゲッティ バジリコです。川添家で祖母が友人をもてなすために作っていた家庭料理をルーツとし、創業当初から受け継がれてきました。一般的なジェノベーゼとは大きく異なり、大葉とパセリを主体に仕上げるのがキャンティ流です。現在の川添家にとっては、幼い頃から親しんできた「おばあちゃんのパスタ」でもあり、初めて訪れる人にも店がおすすめしている名物です。鮮やかな緑色と香草の風味を楽しめる一皿には、60年以上守られてきたキャンティならではの物語が詰まっています。

もうひとつ長く親しまれているのが仔牛のカツレツ ミラノ風です。現在もランチコースにスパゲッティ バジリコとともに組み込まれ、ディナーでも仔牛料理が定番として用意されています。季節の食材を取り入れた前菜もキャンティらしい楽しみのひとつで、ディナーでは季節のフルーツと生ハム野菜のマリネタコのマリネイワシの香草焼きなどが並びます。前菜やデザートをワゴンから好みに合わせて選ぶ昔ながらのスタイルも受け継がれ、料理を選ぶ時間そのものを楽しませてくれます。さらに蟹のクリームスープステーキ ロッシーニなど、クラシックな洋食文化を感じさせる料理も用意されています。東京のイタリア料理史だけでなく、1960年代から続く六本木の文化まで感じながら食事ができる、飯倉片町ならではの一軒です。

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  • スパゲッティバジリコ
住所 東京都港区麻布台3-1-7 B1F
電話 03-3583-7546

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